2008 【公害防止】大気有害物質特論(7)

大気有害物質特論:排ガス中の塩化水素分析方法(2012-11-06)

4-3.排ガス中の塩化水素分析方法

平成23年度 大気有害物質特論 問9
JISによる排ガス中の塩化水素分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ イオン電極法では,試料ガス中の塩化水素を硝酸カリウム溶液に吸収する。
⑵ イオン電極連続分析法では,吸収液としてフタル酸塩緩衝液又は水を用いる。
⑶ 塩化物イオン電極には塩化銀固体膜電極などがある。
⑷ 塩化物イオン電極は,塩化物イオンの活量に比例した電位を発生する。
⑸ 塩化物イオンの標準原液の調製には,容量分析用標準物質の塩化ナトリウムが使用される。

塩化物イオン電極は,塩化物イオンの活量に対数比例した電位を発生します。正解は(4)

平成21年度 大気有害物質特論 問9
JIS による排ガス中の塩化水素分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
(1) イオンクロマトグラフ法では,亜硝酸イオン,硝酸イオン,硫酸イオンも同時定量できる。
(2) イオンクロマトグラフ法では,吸収液に水酸化ナトリウム溶液を用いる。
(3) 硝酸銀滴定法は,定量下限濃度が最も高い分析方法である。
(4) 硝酸銀滴定法及びイオン電極法は,他のハロゲン化物,シアン化物,硫化物などが共存すると影響を受ける。
(5) 塩化水素を連続的に吸収液に吸収させた後,塩化物イオン電極を用いて測定する方法もある。

イオンクロマトグラフ法では,吸収液にを用います。正解は(2)

平成20年度 大気有害物質特論 問9
JIS による排ガス中の塩化水素を分析するイオンクロマトグラフ法で用いる機器として,誤っているものはどれか。
(1) 試料導入器 (2) 分離カラム (3) プレカラム (4) 塩化物イオン電極 (5) 電気伝導度検出器

試料導入器→分離カラム→プレカラム→電気伝導度検出器。いらない子は(4)の塩化物イオン電極。

平成19年度 大気有害物質特論 問9
JIS のイオンクロマトグラフ法による排ガス中の塩化水素の分析に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 吸収液には水を用いる。
(2) 電気伝導度検出器を用いて検出する。
(3) 亜硝酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンも同時に定量できる。
(4) 定量範囲以下の塩化物イオン濃度の測定では、濃縮カラムを用いる。
(5) 他のハロゲン化物が微量でも共存すると、その影響を受ける。

還元性ガスなら影響を受けるが、ハロゲン化物は大丈夫。ということで(5)

平成18年度 大気有害物質特論 問9
JIS による排ガス中の塩化水素分析方法に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 塩化水素を吸収液に捕足し、塩化物イオンとしてから分析する。
(2) イオンクロマトグラフ法では、亜硝酸イオン、硫酸イオンなどを同時に定量できる。
(3) イオンクロマトグラフ法では、硫化物などの還元性ガスが高濃度に共存すると影響を受ける。
(4) イオン電極法及びイオン電極連続分析法では、ハロゲン化物などが共存すると影響を受ける。
(5) 硝酸銀滴定法はイオンクロマトグラフ法よりも、定量範囲の下限濃度が小さい。

イオンクロマトグラフ法は検出下限が小さい、つまり薄くても大丈夫。硝酸銀滴定はある程度の濃度がないとダメ。ということで(5)

平成17年度 測定技術 問16
JISのイオン電極法による排ガス中の塩化水素分析方法に関する記述中、(ア)~(ウ)の□の中に挿入すべき語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
 試料ガス中の塩化水素を(ア)溶液に吸収させた後、酢酸緩衝液を加える。塩化物イオン電極は、塩化物イオンを含む溶液に浸すと、塩化物イオンの(イ)に(ウ)比例した電位を発生する。
(1) 硝酸カリウム   濃度  指数
(2) 硝酸カリウム   活量  対数
(3) 水酸化ナトリウム 濃度  対数
(4) 水酸化ナトリウム 活量  指数
(5) 水酸化ナトリウム 濃度  指数

正解は(2)

平成16年度 測定技術 問16
JIS による排ガス中の塩化水素分析方法(滴定法)に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。
 試料ガス中の塩化水素を(1)水酸化ナトリウム溶液に吸収させた後、(2)微酸性にして(3)硝酸銀溶液を加え、(4)触媒として硫酸アンモニウム鉄(Ⅲ)を用い、(5)チオシアン酸アンモニウム溶液で滴定する。

正解は(4)。触媒ではなく指示薬。

大気有害物質特論:大気有害物質特論:排ガス中のカドミウム及び鉛の分析方法(2012-11-08)

4-4.排ガス中のカドミウム及び鉛の分析方法

いよいよ最後です。ラストにふさわしく電話帳の隅をつつく問題が多いです。

平成24年度 大気有害物質特論 問9
JISのフレーム原子吸光法による排ガス中の鉛の分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 試料の採取は、排ガス中のダスト濃度の測定方法に関するJISに準じて行う。
⑵ 分析用試料溶液の調製には、硝酸などによる湿式分解が多く用いられる。
⑶ 加熱によって解離した鉛原子による光の吸収を測定する。
⑷ 鉛標準液によって作成した検量線を用いて、測定器の指示値から鉛の濃度を算出する。
⑸ 定量範囲は1~20μg/Lである。

定量範囲は1~20mg/Lです。正解は(5)

平成24年度 大気有害物質特論 問10
JISにおける排ガス中のカドミウム分析方法に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。
ICP質量分析法では、試料溶液に(1)内標準物質を加え、(2)試料導入部を通じて(3)誘導結合プラズマ中に噴霧し、カドミウム及び(1)内標準物質のそれぞれの(4)質量における(5)イオン電流を測定し、両者の比を求めて、カドミウムを定量する。

試料溶液に内標準物質を加え、試料導入部を通じて誘導結合プラズマ中に噴霧し、カドミウム及び内標準物質のそれぞれの質量/荷電数におけるイオン電流を測定し、カドミウムのイオンの電流と内標準物質のイオン電流との比を求めてカドミウムを定量します。正解は(4)

平成23年度 大気有害物質特論 問10
JISによる排ガス中のカドミウム及び鉛の分析方法として,誤っているものはどれか。
⑴ ジチゾン吸光光度法
⑵ フレーム原子吸光法
⑶ 電気加熱原子吸光分析法
⑷ ICP発光分析法
⑸ ICP質量分析法

ジチゾン吸光光度法は、2006年1月のJIS規格の改正で削除されました。正解は(1)

平成22年度 大気有害物質特論 問10
JISによる排ガス中のカドミウム分析方法である ICP質量分析法に用いる内標準物質として,正しいものはどれか。
⑴ Pb ⑵ Ni ⑶ Mn ⑷ Y ⑸ V

内標準物質としてイットリウムを使います。正解は(4)

平成21年度 大気有害物質特論 問10
JIS による排ガス中のカドミウム及び鉛の分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
(1) 純度 99.9 %以上の金属カドミウムを硝酸に溶かして,カドミウム標準液を調製する。
(2) 電気加熱原子吸光分析では,内標準として硝酸パラジウム(Ⅱ)を加える。
(3) フレーム原子吸光法と電気加熱原子吸光分析法によるカドミウムの分析では,同じ測定波長を用いる。
(4) フレーム原子吸光法において,塩化ナトリウムはカドミウムの定量を妨害する。
(5) フレーム原子吸光法では,鉛よりもカドミウムの方が低濃度まで測定できる。

電気加熱原子吸光分析では,マトリックスモディファイアーとして硝酸パラジウム(Ⅱ)を加えます。正解は(2)。。

平成20年度 大気有害物質特論 問10
JIS による排ガス中の鉛及びその化合物の濃度を測定する方法に関する記述として,
誤っているものはどれか。
(1) 試料採取装置は通常,ダスト捕集部,ガス吸収部,ガス吸引部及び流量測定部で構
成される。
(2) ダスト捕集器には,セルロース製のろ紙を使用しない。
(3) フレーム原子吸光法では,試料溶液をアセチレン-空気フレーム中に噴霧する。
(4) 電気加熱原子吸光分析法では,試料溶液にマトリックスモディファイヤーとして硝
酸パラジウム(Ⅱ)を加える。
(5) ICP 質量分析法では,酸化鉄が測定の妨害成分となる。

ICP 質量分析法で鉛を測定するときの妨害成分は、酸化鉄ではなく酸化白金です。正解は(5)

平成19年度 大気有害物質特論 問10
JIS による排ガス中のカドミウム分析方法に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) フレーム原子吸光法では、試料溶液をアセチレン‐空気フレーム中に噴霧して、カドミウムを原子化する。
(2) 電気加熱によってカドミウムを原子化し、その原子吸光を測定する方法がある。
(3) 誘導結合プラズマ中に試料溶液を噴霧し、カドミウムによる発光を利用して定量する方法がある。
(4) フレーム原子吸光法では、光源としてほとんどカドミウム中空陰極ランプが使用される。
(5) フレーム原子吸光法では、共存する塩化ナトリウムによる干渉は、ほとんど無視できる。

フレーム原子吸光法では、共存する塩化ナトリウムによる干渉は、バックグラウンド補正装置で補償します。正解は(5)

平成18年度 大気有害物質特論 問10
JIS による排ガス中のカドミウム分析方法(フレーム原子吸光法)に関する記述とし
て、誤っているものはどれか。
(1) 試料溶液の調製では、硝酸を用いる。
(2) カドミウム標準液(0.1mgCd/mL)の調製には、塩化カドミウムを用いる。
(3) 試料溶液は、アセチレン-空気フレーム中に噴霧する。
(4) 光源として、中空陰極ランプを使用する。
(5) カドミウム濃度が低い試料溶液については、溶媒抽出法を適用することができる。

カドミウム標準液(0.1mgCd/mL)の調製には、カドミウム(99.9%以上)を用います。正解は(2)

平成16年度 測定技術 問17
JIS による排ガス中のカドミウム分析方法に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) カドミウム及びその化合物は硝酸に溶解しやすく、試料の処理に湿式分解がよく用いられている。
(2) 試料溶液の調製で問題になる共存物は、有機物、遊離炭素などである。
(3) フレーム原子吸光法では、燃料ガスとして水素、助燃ガスとして空気を用いる。
(4) フレーム原子吸光法では、光源として、カドミウム中空陰極ランプを用いる。
(5) 測定感度が不足する場合には、試料の化学的濃縮を行う。

フレーム原子吸光法では、燃料ガスとして水素ではなくアセチレンを用います。正解は(3)

※平成17年度 測定技術 問17 は現在使われていない、ジチゾン吸光光度法に関する出題ですのでカットしました。

大気有害物質特論のまとめ (完)

試験に合格してから、特に公害防止管理者としての実務はやっていないのですが、どういうわけだか何回か「公害防止管理者のテキスト書きませんか」「講師やりませんか」という依頼が舞い込んだことがあります。さすがに本業やりながらでは厳しいなと思って断ったのですが、あと数年で早期リタイアするというシナリオも結構真剣に視野に入れているので、そのときに参戦するのもアリかなぁと。

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