0212 【光と音03】光の反射・屈折(3) 光の反射・作図編

入射角=反射角 という 光の反射の法則 はわかった。
でも、鏡を見ると自分の姿が映っている。それと光の反射の法則はどういう関係があるの?

課題:光の反射の法則を使って、鏡への映り方を説明しよう。

まずだ、「部屋の中で鏡に映ったリンゴが見える」としよう。このとき、光の道筋はわかるかな。
光の道筋、スタートは光源、ゴールは目です。そしてリンゴが鏡に映るということは、リンゴ→鏡→目というわけだから、
光源→リンゴ→鏡→目 ということになります。
ただし、いちいち光源を示さないことがあるので、特に作図をするときは、この例でいえば光源からリンゴの光を省略することも多い。

鏡に映った自分

では、鏡に映った自分の姿を見ている人で、光の進み方を作図してみましょう。
まず、本物の人と鏡があります。

自分の全身を見ているときの光の道筋は、(光源→)全身→鏡→目ですね。ここで「全身」は扱いづらいですから全身の両端、頭と足元の2か所に注目します。すると、頭→鏡→目、足元→鏡→目の2つの反射があります。
この光の道筋を書き加えます。光の進んだ道筋ですので、ただの線ではなく、向きもかいておきましょう。

さて、光はたしかに反射して進みました。しかし、私たちの目は、あくまでも鏡の向こうから光が直進してきたように見えてしまうのです。したがって、最後に目に入ってきた光の直線を鏡の向こうまで伸ばします。そうして鏡の向こうにもう一人の自分がいるように見えるのです。この、もう一人の自分を(ぞう)といいます。
ただし実際には鏡の向こうですから、そんなところを光は進んでいないので、作図では実線ではなく破線で示します。

ただし、1枚目の画像から作図する際には、先に、鏡を対軸に線対称になる位置に像をかきます。
次に、像のつま先や頭の位置から、実物の目の位置を結びます。
こうして反射する位置をみつけてから、本物の頭やつま先からの入射光を結びます。

なお、頭やつま先からの光は鏡に反射して目に入ります。光の道筋なので、その向きもかいておきましょう。
一方、鏡の向こうの部分は、実際には自分はおろか自分の光さえもありゃしないので、実線ではなく、破線でかいておきます。

鏡の大きさ

さて、このように全身を映すにあたって、鏡の大きさは身長ほどいりません。この例では次の画像の青い線の部分に鏡があればいいのです。この鏡の上端は頭が、下端はつま先が反射しているところなので、その外側はもういらないのです。

この鏡の大きさはちょうど、身長の半分です。
これを説明するには、図を実物の目の上と下に分けて考えるとよいでしょう。下の図は、目の下の位置を考えたものです。目から下の位置が赤い線、しかし、そこの範囲で光が入射し、反射しています。そうすると、反射場所としてほしいのは半分より上ですね。
目から上についても同様に考えて、結局目の上も下も半分の長さの鏡でいいので、全身の半分の長さの鏡でよい、ということになるのです。

斜めから鏡を見たとき ~鏡に映る範囲~

あと、鏡でよくある作図は、鏡に映る範囲の問題。
たとえば、下の図で、Aさんが鏡を見たとき、鏡に映っている範囲はどこかを作図で求めてみたい。

ここでのポイントはさっきと同じで鏡の両端に注目する。
A点から鏡の上端で反射する光を青い線、下端で反射する光を赤線でかく。で、入射光の赤線と青線で挟まれた黄色く塗ったエリアが、Aさんが鏡を見たとき、鏡に映っている範囲ということになる。

まとめ:光の反射の法則を使って、作図をすることで鏡への映り方を説明できる。(すでにした)