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2330 AIで時間割を作る(1)

 今年(2026年)の夏休みにはAIについて勉強してみました。いちいちAIに頼らなくても普通に検索とか、GAS(Google Apps Script)のプログラムを手で組んだりとかでたいていのことは済んでしまうので、ブラックボックスな、それ以上に「押すなよ、押すなよ、絶対押すなよ!」と言われたら律儀に押さないで突っ立ってそうな無粋なAIにはそれまであまり心を許していなかったのですが、いろいろそうもいってられなくなりそうな時代ですし。

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 とりあえず、Gemini 認定教育者 の資格とって、gaccoの機械学習とかAI関連の講座を視聴してみたりしたのですが、そうするとせっかくなんでAI使ってなんかエグいことしたくなるなと。
 んで、東京都に採用されて以来30年以上たちますが、教務、それも時間割担当になることが多かったので、この作業をAI使って自動化できないかと思い立ったわけです。
 もちろん時間割作成ソフトの存在は知っていますが、条件を入力するのがくそめんどくさいじゃないですか。講師の先生は曜日が限られていて、授業によっては複数のクラスが合同でやったり、複数の先生が担当したり、クラスとは別に特定の先生が集まって会議をしたりと。さらに教科によっては同じ学年を同じ曜日にまとめたいとか。それから教室縛りもあるし、1日に6時間授業や会議が詰まっていたり、同じ曜日に1つのクラスでA先生の理科とB先生の理科が重なっていたりするのはできるだけ避けたいとか、マストではないけどできれば配慮したい、みたいなのもあります。これを入力しきれるのか、そこまでして走らせたら使い物にならないアウトプットが出てきた日には、もう…(涙
 なので毎年時間割を作るときは担当の先生が苦労しているわけですが(とっくに慣れてかなり複雑なものも作れるようになりましたが、そうすると担当外でも相談を受けるようになるのでやっぱり苦労する💦)これをAIの力で何とかできないかと思ったわけです。

 ところで、1997年に、IBM の「ディープ・ブルー」が世界チェスチャンピオンのガルリ・カスパロフを破りましたが、こいつはチェス専用の「エキスパートシステム」で、14手先までのすべての局面を調べ、その中で14手先の最善の手を予測したうえで次の1手を決めるんだそうです。チェスでは、1つの局面について可能な手数は平均35通りあるので、14手ということは35の14乗で1022 のオーダーになります。それを3分でしらみつぶしにあたっているんだそうです。
 これだけでも十分すごいわけですが、将棋や囲碁は次の1手の選択肢がチェスよりもずっと多いので
機械の性能が上がっても、何手先のすべての局面を調べるということが間に合わなくなってきます。
 ちなみに、当時 「ディープ・ブルー」 を開発したメンバーの1人は「チェスはパターンを読むことが重要だが、囲碁は直感や目算が重要」と話していたそうです。
 囲碁では2016年に人工知能「アルファ碁」が世界チャンピオンのイ・セドル氏を破りましたが、この「アルファ碁」は「ディープ・ブルー」とは別のやりかたの「教育」をほどこしています。
 第1段階としてネットから3000万局もの棋譜を読み込み、「現在の局面」という問いと「次の一手」という答えの組み合わせを学習するという機械学習でいう「教師あり学習」を行います。
 第2段階としてAI同士の対局を行って、そこから学習する、機械学習でいう「教師なし学習」を行います。さらにダメ押しにプロと対局します。
 その話を聞いて、ちょっと考えたのは、「ディープ・ブルー」が大量の手数から最善の「次の一手」を選んだわけですが、その手を打てばチェックメイトとなる「1手詰め」や詰将棋のように何手か後に確実に詰ませられる手順のある局面なら別ですが、勝負が決まっていない段階で、取りうる次の一手A,B,C…の中からどういうプロセスで「この手がベストだ」と判断したのか。この判断基準は、人が(おそらくはチェスの上手い人が)決めてそれをプログラムにのせたのではないか。つまり「ディープ・ブルー」は次の一手を選ぶ考え方を人から習ったわけです。
 これに対し、「アルファ碁」は大量のデータにものを言わせて「ルールもクソもねぇ、こう来たらこうするんだ、そうすれば勝つ!」と、次の一手を正しく答えることに慣れさせた、という印象をもちました。まさに「習うより慣れろ」を地で行っているような話です。

 ただ、「アルファ碁」が勝てたのは、ハードウエアやソフトウエアが優秀なのはもちろんですが、3000万局もの大量の棋譜データがあったからこそで、これが30局だったら、ルールの理解すらおぼつかなかったでしょう。

 で、時間割の場合は過去のものを使っても、条件と完成させた時間割の対応が年に前期と後期の2回分しかないから、過去30年さかのぼってもたった60組。これでは「アルファ碁」のようなビックデータで教師あり学習、というわけにはいかない。可能性あるとしたら昔ながらの「ディープ・ブルー」のようにやり方を教えていく方法。つまり、時間割づくりの方法や判断基準などを教えてやらなくちゃいけない、そこを組んだデータ設計やプロンプトが必要ってわけだ。そこをAIに投げたいところだけれども。

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