島津製作所標本部のセルロイド製造順序及製品標本。セルロイドといえば「青い目をしたお人形」が思い出されますが…といいたいところですが、思い出す方はかなりの年配の方だけになってしまっているのではないでしょうか。かくいう私も、この歌がはやっていた世代ではありません。
ということで、セルロイドを簡単に紹介しますと、ニトロセルロースに樟脳を加えてつくった一種のプラスチック。成形が簡単でピンポン玉や人形などに使われていました。アニメの「セル画」も最初はセルロイドのシートを使っていたためその名が残っています。ところが燃えやすいという欠点のため、現在ではほとんどその姿を見ることがありません。
さて、前置きが長くなりましたが、いよいよ標本の登場です!
まずはフタから。「セルロイド製造順序及製品標本 株式会社島津製作所標本部」
フタの裏には「セルロイド生地製造工程」がかかれています。
そして肝心の箱の中身です。上段が製品、中段と下段には原料のビンがずらっと。
ビンの中で目を惹いたのが、着色塊と壓延塊。3色でキレイな色をしています。
セルロイド棒、セルロイド管、セルロイド板。自由に成形できるのがセルロイドなんですね。
成品。
そして製品です。
時代を感じさせるお宝ですね。
国立国会図書館のデジタルコレクションにある、初等教育博物学標本目録 1933のコマ番号78/111に載っていました。さすが国会図書館!
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