チョウの標本を作ってみる(前編)
板橋区立教育科学館で、科学教室「チョウの標本作成講座」をやっていたので、板橋区には縁もゆかりもありませんが参加しました。
材料。左上にあるのが展翅(てんし)版。その横に虫ピンと玉つき針。右上に標本箱。左下にあるのが柄つき針。それから展翅テープ(太・中・細各2本)
そして、今日の主役、ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)。ちなみにタテハチョウ科のチョウは前足がとても小さく、足が4本に見えます。
そしていよいよ作製作業
1.チョウの触角を柄つき針で軽く触れ、十分に軟化していることを確かめる。(軟化していると柔軟性がある)
2.チョウの胸を足がついている方向から軽くつまみ、虫ピンをまっすぐに刺す。
(斜めに刺さらないように気を付ける)
3.展翅台に中くらいの太さの展翅テープを玉つき針でセットする。このさい、展翅テープが溝から5mmほど離れるようにする(細い展翅テープの幅と同じ程度にする)。
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4.3の展翅テープを展翅台上部の方へめくっておき、虫ピンが刺さったチョウを展翅台の溝中央に刺す。刺しにくい場合は、あらかじめ玉つき針で穴をあけておく。ちょうど展翅台の高さのところに、羽の根元がきていると、5で羽を開くときに水平になるのでGood.
5.4のテープを羽の間に差し込み、羽を開く。テープの逆端を玉つき針でとめる。この時、テープを展翅台後方へ軽く引くようにすると、しっかりと留められる。羽が固く開きにくい場合には、一度展翅台からはずし、羽の付け根を柄つき針で数回刺し、羽の筋肉を壊して、羽を開きやすくする。反対側の羽も同様に開く。
この時、羽が水平になっているのがgood。
6.どちらか片方の前翅の太い翅脈に柄つき針の先端をひっかけ、前方に引き上げる。テープがきつい場合には、指でテープを押さえながら、いったん玉つき針を葉寿司、玉つき針を刺し直しても構わない。逆の羽も同様にする。バランスを見ながら、交互に羽の位置を調節する。このさい、前翅の後端が、体に対して直角になるようにする。
7.後翅も前翅同様に位置を整える。
8.触角をテープの下へ差し入れる。触角の角度は、前翅先端のラインに沿うようにすると美しく仕上がる。
9.露出した翅を太テープで留めていく。体の位置が中心からずれている場合は、玉つき針を腹部のわきに刺して位置を調整する。
そして、半月ほど乾燥させる…。
チョウの標本を作ってみる(後編)
あれから2週間経ちました。後編の作業です。
そっと玉つき針と展翅テープをとります。
中央の細い2本の展翅テープは、テープを押さえながら慎重に玉つき針を抜いていきます。
うおしまった、展翅テープを取るときに触角が切れてしまった!ガーン!
標本のチョウの高さは、虫ピンの上1/3あたりになるように調整します。
さらにしまった!調整してたら足も1本取れてしまった!
虫ピンはチョウのほか、採集日、採集地、採集者を書いたラベルも刺します。
チョウの下にはチョウの名前と学名のラベルも貼っておきます。
そうして、標本箱に入れて完成です。触角が切れ、足が1本取れてしまいましたが…orz
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