フェロシアン化カリウム 黄血塩 ヘキサシアニド鉄(II)酸カリウム三水和物
CAS No.14459-95-1 K4[Fe(CN)6]・3H2O = 422.39
うすい黄褐色の結晶~結晶性粉末で、水にやや溶けやすい。水溶液も淡黄色。
フェロシアン化カリウムは塩酸とある中で、Fe3+と特異的に、かつ非常に鋭敏に反応し、フェロシアン化鉄 Fe4Ⅲ[FeⅡ(CN)6]3 の不溶性沈殿が生じ、青色顆粒をつくります。
4Fe3++3K4[Fe(CN)6] → Fe4[Fe(CN)6]3↓ + 12K+
高校化学はこの化学反応式が定着しているのですが、医療系でベルリン青染色を説明しているところでは違う化学反応式で書かれていることがあります。フェロシアン化鉄(プルシアンブルー)は、結晶水や一部の鉄イオンが置換されるため一定の組成のものが得られにくいため、フェロシアン化鉄の化学式として KFeⅢ[FeⅡ(CN)6] を採用し、
Fe3+ + K4[Fe(CN)6] → KFe[Fe(CN)6] + 3K+
としているところもあります。
フェロシアン化カリウムの添加物としての使用基準の改正について
フェロシアン化カリウムが添加物として食塩のほかブドウ酒にも使われているが、食品安全委員会が「大丈夫だ、問題ない」と判断した報告書。
ちなみに、類似品にフェリシアン化カリウム(赤血塩)K3[Fe(CN)6]もあります。フェロシアン化カリウムはFeが3価なのに対し、こちらはFeが2価という違いがありますが、この違いの覚え方として「浪人して理Ⅲに入る」(ロ→2、リ→3)とか「フェリはスリー」があります。
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