2110 成蹊気象観測100周年企画展示「気象観測100年の足跡~過去、現在、そして未来へ~」

 吉祥寺にある成蹊学園で1926年(大正15年)1月1日に気象観測を開始してから、いよいよ100年になろうとしています。その間、たった1日の欠測もなく気象観測を続けているのだと。これはすごいことだと思うんですよ。それも気象庁とかではなく、中学・高校でという。もちろん一人でやっているわけじゃないでしょうし、現在は専門の所員がやっているのかもしれませんが、それでも。

 そういえば以前紹介した東京理科大学気象研究部編「学校気象の調べ方」(気象協会,1963)でも成蹊学園のデータが出ていました。というかそっちの記事では、

 ちなみにその一つである成蹊高校は私も直接行ったことはないのですが、もう100年くらい気象観測を継続しているという話がギョーカイの辺境の地にいる私にさえ情報が入ってくるくらい有名です。もちろん、地学を含めた理科の施設や指導体制はいわずもがな。うらやましい以外に言葉が出ない…。

 なんて書いていましたが、ほんとにちょうど100年なのね。

 いや、自分も商売柄理科教育の情報のアンテナは高くしているつもりですが、私立の情報というか動向ってのはなかなか入ってきにくいんですよ。まれに外部に理科の研究的な情報(受験がらみのことではなくて)を発信している私立の先生もいらっしゃいますが、それでもその先生の担当している領域の情報しか出てこないし。
 逆にそれは私立の先生側も同様らしく、知り合いの私立の先生(成蹊ではありません)も「なかなか学校の外で研修する機会がないので自分の授業がガラパゴス化しないか心配です」なんて言ってたし。
 以前冗談半分でその先生に「設備が充実していいなぁ~私立に転職しようかな~」といったら「私立校なんて中小企業みたいなもんですから」と吐き捨てるように返されました。国立は独法化したから、私立と公立の悪いとこどりなんですけど(汗

なんて雑談はさておき、成蹊気象観測所のサイトを見たら、

成蹊気象観測所は、成蹊学園の中学・高等学校構内にあります。露場と呼ばれる屋外で気象観測を行う場所と、理科棟内の地学研究室に併設した気象観測室の2か所からなり、毎日定時に気象観測を行っています。

 はぁ?何言ってるの?意味わかんない!中学・高等学校構内にあって…理科棟ぉ?地学研究室ぅ?物化生ならまだしも地学でぇ?!
 大学受験にほとんど関わらない(最近では地学基礎の影響で文系中心に多少は盛り返しましたが)地学に、どこまで力を入れているかをチェックすると、単なる見栄えや受験対策の一環なのか、それとも本気で理科教育を推進しようとしているのか、学校としてのスタンスが見えてくるような気がしています。
 …ごめん、理解の範疇を越えたわ。こちとら、理科室2つと小さな準備室で物化生地全部賄っているというのに。さすが私立、豪華すぐる!極限まで予算を削って廃品で教具作ってる某国立校うちとはえらい違いだわ。当然理科の予算だってケタ違いでしょう(確信)。
 いや、装置の維持管理とか、新しい装置を買うときの予算の確保とか、「教育のために生徒に触らせなきゃ」と「壊されたらどうしよう」のせめぎあいとか、ここまで来たらうっかり欠測なんてできないとか、担当者にならないとわからない大変なこともいろいろあるでしょうけど

 また雑談というか羨望トークになってしまいましたが、成蹊学園史料館にて「気象観測100年の足跡~過去、現在、そして未来へ~」という企画展示をやっていたのを見学しました。

中は撮影禁止だったので写真はありませんが、古い観測機器だとか資料類などが展示してありました。 

 特に私が気に入ったのが、気温や気圧などの気象データを中1全員に毎日交代で気象観測をさせて、その1年分の記録を1枚の大きな方眼紙に記録したもの。蓄積したものが当然何枚もある。日付とともに名前も書くので、先輩から脈々と伝わって作っている気象観測データの作成に自分も関わった、この意義ってプライスレスなんじゃないかな。

資料館の近くにあった「成蹊学園と気象観測」モニュメント。どうも設置したばかりらしい。

 こういう私立のすごい学校の理科の設備っていろいろ見てみたいよな。ついでに内部事情も聞けると最高なんだけどw

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