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2116 色つきの答案用紙でデジタル採点は可能か

 ギガスクール構想などの例がありますように、学校でのICT普及には目覚ましいものがあります。それは授業だけでなく、校務、そして試験にも及びます。
 授業に関連してといえば、成績処理なんかは私が就職した平成一桁の時代ですでにパソコンを使っていました。また、修士時代に非常勤講師をやっていた私立W中学・高等学校では、パソコンに強い先生が定期試験にマークシートを導入していました。300枚以上ある答案、というかマークカードが、5分で採点されてしまうのだそうです。もっともマークカードが結構な値段したみたいですが。
 しかし時代は令和になり、CBTなんてものも出回り始めてはいますが、マークシートも普通の紙に自由度高く印刷できるようになりました。また、マークシートだと基本的に解答は記号問題になりますが、記述問題なども含め、デジタルで採点できるようになりました。採点するときには、同じ問題のみんなの解答がずらっと並ぶので、採点がしやすいですし、採点ミスはともかく、得点の計算を間違えることがなくなりました。
 テストもCBTという流れがありますが、生徒一人一人というよりは学校(地域)全体の学力を測り教育の効果や授業改善を目的にするため、言葉を選ばなければ生徒一人一人が必ずしも全く平等(同じ問題)である必要はない全国学力調査はともかく、学校の定期試験レベルのような生徒一人一人の学力を公平に見とることを目的とする場合、一斉に実施したときのネット環境の確保や不正防止など、まだ課題は多いように思えます。

 ところが、例えば理科の試験で先生が2人いて、別々に採点するので、答案用紙が2枚ある。とすると、答案を回収するとき、2種類の答案用紙が似ていると試験監督の先生が間違えやすい。そこで、色付きの紙は使えないかな、と考えた。もちろんメーカー公式では推奨していないのは百も承知、二百も合点。でも実際に使えればええじゃないか。

 てことで、
 課題:色つきの答案用紙デジタル採点はできるのだろうか。

 今回検証に用いたデジタル採点システムは、スキャネットのデジらく採点2です。はい、大変お世話になっております。採点時間がどえらく減りました。試験当日に何とか採点済みの答案まで出せるようになったのは大きいです。

 この前の期末試験の答案用紙を白の他、アイボリー、赤、黄、緑、青の各色の紙に印刷し、

マーク欄にマークをしたり、記述欄に解答を書いてみたりした。ちなみに、採点システムにはOCR機能もあって、1文字のひらがな、カタカナ、アルファベット、数字なら読み取って採点してくれる。ま、正解を間違えとすることはあるが、間違えを正解とすることは今までなかったので、システムが間違いと判断したのを再確認すれば事足りる。なんつーか、技術は突破する。

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 …とまで書いたところでふと思い立って国会図書館のOPACをたたいたら、なんと「インターネットで読める」って!ちなみに朝日ジャーナルの連載をまとめたもののようだ。

 それにしても国会図書館、紙、じゃなかった神!そして今までの苦労は…。

で、話をもとに戻すと、6色の答案用紙を採点システムに読み取らせる。そうしたらまず、受験番号のマークの読み取りをみてみよう。

マークは、下の画像のように、0~9のマークを、「年」は1桁、「クラス」は2桁、「番号」は3桁ある。それにBの鉛筆でマークをしたものを読み取らせるわけだが…。

結果はこちら。一番左の列、正解、配点の下の数字が答案番号で、上から白、アイボリー、赤、黄、緑、青の答案用紙のデータの行です。

1,2つまり白とアイボリーはそれぞれ000000,111111というマークを正確に読み取れました。
ところが赤葉222?22と一つだけ読み切れなかった。黄・緑・青に至ってはなぜか最後のマークは読み取れたのですがあとはもうボロボロ。使い物にならないレベルです。

あ、ただ、読み取りの閾値を上げれば、つまり敏感に読み取れるようにすればマークは読めるようです。

もっともその基準で白い普通の答案用紙をやるとそれはそれでエラーの元になる。

次に、OCRによる採点状況を見てみましょう。2問、「ウ」「イ」と正しく書けているところの読み取らせます。

その結果はこうなりました。これも上から白、アイボリー、赤、黄、緑、青の順ですが、白は2つとも読み取れたのに対し、アイボリーは1問だけ読み取れ、その他はOCRが機能しませんでした。なかなか厳しい。

そして記述解答欄がこちら。黄色と青の用紙だと真っ黒になりました。青はともかく黄色はちょっと意外でした。

ただ、濃度調整という機能があるのでそれをONにすると、今度は緑が真っ黒になってしまいました。アイボリーや赤は紙の色が消え、白も含めて文字が濃くなりました。

濃度調整のON/OFFは答案ごとにできるので、黄色と青のみ濃度調整してみました。これがベストです。ふぅ。

 試験の答案を回収する先生からみれば、いつまでも、いつまでも 色つきの用紙でいてくれよ

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という希望もむなしく、素直に答案用紙は白い紙に印刷することをお勧めします…。

ということで、結論
結論:色つきの答案用紙でデジタル採点はかなり厳しい

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