日本の子どもは記述問題に関して空欄にして出す、という傾向が強い、ということはPISA調査などでさんざん言われてきました。ま、たしかに、解答欄を空欄にして点数がもらえるのは、ノーベル賞をとった小柴先生が中学の授業をしていたときに、 “摩擦が無かったら、どのようになるのか書け”というケースくらいしか思いつきません。
・・・と思ったけど、昔読んだコロコロコミックで「轟け!一番!」だったかな?受験生を主人公にしたマンガで、三択問題が出たとき、選択肢がすべて誤りで空欄が正解だった、という落ちの話があったのを思い出しました。が、それはさておき。
でも、塾での受験指導ではもちろん、学校の中間・期末試験でさえも、「できそうな問題からやりなさい」というのは、ごく自然な、あまりにもごく自然な指導です。わざわざ難しい問題に時間をかけすぎて、あとでできる問題が時間が足りなくてできなかった、なんて悲劇は避けたいですからね。
とすると、「ア」と一文字だけ書けばいい選択問題と、「食塩は、温度によって溶解度があまり変化しないから。」と長々と書かなくては○がもらえない記述問題とでは、その配点が2~3倍あっても、どちらが経済的か、といえば一目瞭然です。そういう意味で、記述は後回しにして空欄になってしまうというのも、受験テクニック上は妥当な戦略といえるかもしれません。もっとも、この程度の記述を書く時間さえないテストってのもあり得ないことですが。。。
ま、記述が空欄になるのは、変な解答をして間違えたときに恥ずかしいという「恥の文化」の国民性もあるのかもしれません。これは、授業中でもファシリテーションなどといって、こちら側が発言を引き出す工夫しないと、意見が出てこないことにも通じるのではないでしょうか。
一方、記述問題は採点する側からみると、なかなか悩ましいです。一つの問題に対するさまざまな(その多くは想定していない)「微妙な解答」についてどう採点したらいいのか、迷うところでもあります。
選択問題で、正解が「ア」なら、それ以外の解答は「イ」だろうが「ウ」だろうが、×にできます。ところが、「火を消す前に石灰水からガラス管を抜くのはなぜか、理由を書きなさい」という問題に対し、「火を消すと試験管の中の体積が減少し、それを補おうと 石灰水が逆流して試験管が割れてしまうため」という解答と「石灰水の逆流を防ぐため」という解答と「試験管が割れちゃうから」という解答にどう差をつけるのか(あるいはつけないのか)。毎回テストのたび悩むところでもあります。あまりの珍解答に笑うこともありますが。
そう考えると、記述問題が苦手なのは、本当は先生の側なのかもしれません。。。
2010-06-17更新

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