中学校の理科では、双眼実体顕微鏡と普通の顕微鏡が登場します。この2つの顕微鏡を比較して、どう使い分けるかをみてみましょう。

ここでは「普通の顕微鏡」と書きましたが、「普通の顕微鏡」というのも「双眼実体顕微鏡は普通のじゃないのか!」といわれそうですが、片目でしか使えない、透過型のあの顕微鏡のことです。双眼実体ではないあのタイプの顕微鏡を何と言ったらいいのか、なかなかいい言葉が見つかりません…。
簡単、便利、立体的な双眼実体顕微鏡
まず、普通の顕微鏡と比較しながら双眼実体顕微鏡のメリットを見ていきましょう。
「双眼」なため「実体」で観察できる!
二つの顕微鏡を見比べてみると、片目か両目かという違いがいちばん気になるんじゃないでしょうか。双眼実体顕微鏡は、「双眼」、つまり右目と左目の両方を使うことで観察物を立体的(実体)に見ることができます。普通の顕微鏡は残念ながら片目で見るので立体的に見ることができません、というか普通の顕微鏡ではそもそも厚みのない平面なものでないと観察できませんね…。
反射光なので透かさなくてよい!
光の面でも比べてみましょう。見ている像の光はどのような経路をたどってきたのでしょうか。
(テキトーにかきこんだので、入射角と反射角がそろってないとかいう面倒なツッコミは勘弁な!)
普通の顕微鏡は、まずステージの下にある反射鏡を調節して、うまく光が入るようにする必要があります。そして、プレパラートを貫通して進んでいます。つまり、普通の顕微鏡は透過光をみているわけです。そうすると、普通の顕微鏡は
①反射鏡をうまく調節しなくてはならない
②光が貫通できるものでないと観察できない
という結構面倒な縛りが生じます。
これに対し、双眼実体顕微鏡は観察したいものの表面で光は反射した反射光を観察することになります。というと難しい言い方ですが、そこらへんにある(光源でない)ものを見ているのと同じ光の進み方です。
とーぜん、反射鏡なんてけったいな物は必要ありません。いわんやプレパラートをや。
つまり、すごく手軽に様々なものが観察できるわけです。
上下左右がひっくり返らない
普通の顕微鏡は、その構造上、上下左右が逆になります。最近の顕微鏡では最新の技術でうまくごにょごにょして上下左右が反転しない機種もありますが、それはいったん置いといてください。
これに対して、双眼実体顕微鏡は鏡筒の中に組み込まれている正立プリズムにより上下左右はそのままです。今見ている視野の右側を見たければ、見たいものを右に動かせばよいので、簡単です。
普通の顕微鏡のメリットは?
さて、こんなにメリットのある双眼実体顕微鏡ですが、んじゃ、なぜわざわざ普通の顕微鏡を使うのでしょうか。完全上位互換じゃないのでしょうか?
そう、普通の顕微鏡には双眼実体顕微鏡にはできない大きなメリットがあるのです。それは
倍率、ドン!さらに倍!!
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双眼実体顕微鏡の倍率は20~40倍程度のものが多いですが、タマネギやオオカナダモの細胞、ツバキの葉の断面やツユクサの気孔などを観察するときにはちょっと物足りない。もっと拡大したい、倍率が欲しくて「さらに倍!」と言いたくなり、最後の問題を手堅くはらたいらに賭けるか逆転を狙って三択の女王こと竹下景子に賭けるか迷うことでしょう。篠沢教授もいいキャラでしたね…。(何の話だ)
普通の顕微鏡だと70倍とか100倍とか150倍はもちろん、600倍なんていけちゃいます。操作が面倒なところは多々あるものの、これは双眼実体顕微鏡にはないあまりにも大きなメリットです。
1年で双眼実体、2年で普通の顕微鏡
そう考えると、倍率は低いものの、手軽に様々なものが観察できることもあり、29年告示の指導要領下では、1年生で双眼実体顕微鏡を、2年生で普通の顕微鏡を使うというすみわけがなされるようになりました。




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