ばいじん・粉じん特論:電気集じん装置の集じん率(2011-09-24)
「ばいじん・粉じん特論」からも計算問題が1~2問出てきます。今日の問題は平成19年の問4です。
電気集じん装置の集じん率ηがドイッチェ(Deutsch)の式で計算できる条件において、ηが90%の電気集じん装置の有効集じん面積を2倍にし、処理ガス量を1/2にした。この場合のη(%)はいくらか。
(1) 90 (2) 99 (3) 99.9 (4) 99.99 (5) 99.999
ドイッチェの式:η=1-exp(-weA/Q)
η:集じん率 we:移動速度(m/s) ちなみに「η」はギリシャ文字のエータの小文字
A:有効集じん面積(m2) Q:処理ガス流量(m3/s)
η=90% ならば、ドイッチェの式のexp(-weA/Q)は
exp(-weA/Q)=1-0.9=0.1
有効集じん面積が2倍(2A)にし、処理ガス量が1/2(Q/2)になると、
ドイッチェの式のexpの中身が一気に4倍になります。
ここでとぉとつに数学の「指数法則」の出番です。
a(rs)=(ar)s
だから、exp(4x)=(exp(x))4
ということは、exp(-weA/Q)=0.1 ならば
exp(-4weA/Q)=0.14=0.0001
したがって、η=1-0.0001=0.9999 →99.99% ・・・(4)
ちなみにドイッチェの式については、平成21年度の問4にも出題されています。こちらも、単位に注意して公式に代入し、指数法則を使って計算して答えを求める問題です。
ばいじん・粉じん特論:遠心効果(2011-09-25)
今日の問題は平成20年ばいじん・粉じん特論の問3から。
回転半径が20cm、円周方向粒子速度が20m/sの遠心力集じん装置 の遠心沈降速度(分離速度)は、重力沈降速度のおよそ何倍にな るか。
(1)200 (2)500 (3)1000 (4)2000 5)5000
円周方向粒子速度というのは、電話帳では 周分速度 uθ と呼ばれています。
あとはこの公式。
Z=uθ2/Rg
Z:遠心効果(遠心沈降速度Vc/重力沈降速度Vg)
R:回転半径(m)、g:重力加速度(約10m/s2)
Z=202/(0.2×10)=200 ・・・(1)
大規模大気特論:プルーム式とパスキル線図(2011-09-26)
大気の公害防止管理者試験では、「大規模大気特論」にも計算問題がありますね。ですが、この科目の計算はグラフを読むこともあるものの、基本的に問題文に出ている式に代入すればOKなものが普通です。
だから問題を取り上げなくていいかな…と思ったのですが、平成18年の問4をやってみます。というのもこの問題は、一つだけ数値が指示されていない・・・?と思ってはまった問題です。はまった理由はもう一つあるのですが、それはあとで。
安定度C、風速u =2m/s のとき、排出量Q=1m3/s で煙上昇のない仮想的な地上煙源の風下1km の地上濃度(ppm)はおよそいくらか。
ただし、プルーム式では、煙軸直下(y=0)、地上(z=0)での濃度C0 は、次式のように簡単化される。
また、拡散幅σy 、σz は下に示すパスキル線図により与えられる。
(1)0.01 (2)0.3 (3)1 (4)30 (5)100
数字を式に代入していけばいいじゃない!と
Q=1 π=3.14 u=2
パスキル線図のCの線で、横軸x=1km のところを見ると、 σy=100 σz=63ぐらい と読み取れる。
・・・ん?Heの値がどこにも書いていない。
実は、「地上煙源」ということで、He=0 とします。するとexp( )のところがexp(0)=1 で計算が楽になりますが、
数値計算すると
1/(3.14×2×100×63)=2.52×10-5 → 25ppm ・・・(4)
有効数字1ケタで考えると、たしかに間違ってはいません。でも、計算問題で数値を選択肢で選ばせる場合、選択肢に示された値とと計算された値って、かなり近いことが普通ですよね。計算して29.7だから30という選択肢を選ぶみたいな。計算の値が25.2みたいに、もう少しで20になってしまうような微妙な数字は「アレ、この計算(考え方)でよかったのかな、ひょっとしてHe=0ではないのかな」などと、ちょっと不安になり、わざわざ過去問の解説本を探して調べてしまいました。

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