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0064 ガリレオ温度計

ガリレオ温度計のしくみ

 ガリレオ温度計とは、液体の入ったガラス容器の中に、液体を封じ込めたガラス玉がいくつかあります。そのガラス玉がどれだけ浮いているか沈んでいるかで、大体の気温が分かるというものです。
PhotoACの画像をお借りしています。

ガリレオ温度計 ノーマル Mサイズ GA1040905│温度計・湿度計

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 これは、気温の変化に伴い、液体の密度が変わることを利用しています。それに対し、ガラス玉の方は密度が一定の値から変化しません。そしてその値は、ガラス玉ごとに違った温度の液体の密度になっています。
 たとえば、ガラス玉が3個あり、それぞれ液体が10℃、20℃、30℃のときの密度になっているとしましょう。もし、気温が15℃ならば、液体も15℃です。10℃のガラス玉は15℃より密度が大きいので沈み、20℃、30℃のガラス玉は浮いています。これが、気温が上がって20℃を超えると、20℃のガラス玉も沈みます。このようにしてガラス玉の浮き沈みの状況から、今の気温は〇℃と〇℃の間だな、と分かるわけです。
 ちなみに、市販されているガリレオ温度計は温度による体積変化が水よりも大きい液体を使っているので、2℃刻みでガラス玉をつくっており小瓶にあたるものの中には、水より密度の小さい(=結果的に質量を調整しやすい)液体を使っているようです。ただし、その液体はどうも、工業ガソリンや灯油に含まれる成分が含まれていることがあり、数時間程度皮膚や衣服に付いたままにしておくと化学やけどを起こす危険性があると考えられるので、割れた時は注意が必要です。

ガリレオ温度計を作ろう

 ということで、ガリレオ温度計を作ってみました。
 ①恒温槽で水の温度を30℃にしました。ついでに食紅で赤くしました。恒温槽でも使わないとこの時点で面倒くさい
 ②15mLバイアル瓶にこの水を入れ、ふたをしめた状態でぎりぎり水に浮いているように、入れる湯の量を調節します。ちょっと指でさわったら、沈んで10秒くらい浮かんでこない状態になるようにします。
 微調整には割りばしなどを使いました。ほんの少し水を加えるには、割りばしにつけた水滴を落とせばよいですし、減らすには、割りばしをふいてからバイアル瓶に突っ込みます。
 1滴の違いで浮くか沈むかが変わってきます。なので何度も小瓶に入れる水の量を増やしたり減らしたりするのですが、恒温槽を使わないと、肝心の水の温度が30℃から離れていくんですよねorz

③同様に20度、10℃でも、同じようにしてバイアル瓶に入れ、ぎりぎりで浮くようにします。20℃は黄色、10℃は緑色にしました。

バイアル瓶で温度を測る

 ぬるま湯に入れてみました。3本とも沈んでいます。このとき水温36.3℃。

ぬるま湯を少し捨てて代わりに水を入れてみました。赤だけ浮きました。水温22.4℃。

その水を捨てて、水道水を入れてみました。水温18.5℃。黄色も浮いてきました。緑はまだ頑張って沈んでいます。

氷を入れてとけたころ…水温6.0℃。3本とも浮いています。

ということで、この3本をペットボトルに入れて、ガリレオ温度計の完成!

ええと、赤だけ浮いているから20℃から30℃の間、というわけだわね。

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