1619 アリザリン

アリザリン Alizarin   C14H8O4 = 240.21   CAS No. 72-48-0

うすい 赤黄色 ~ 褐色  の 粉末または塊

赤色の染料。セイヨウアカネの根から採取される天然色素ではあるが、天然色素の中でははじめて人工的に合成に成功した。天然色素アントラセンをスルホン化して、酸化剤の存在下アルカリ融解することで人工的に合成する。
水及びエタノールに溶けにくいが、アルカリ、アンモニア水に溶解して紫色溶液となる。
金属イオンと結合すること(錯体形成)により、アリザリンレーキ(別名マッダーレーキ)と呼ばれる顔料になる。これを利用して、骨分化や石灰化した細胞に沈着したカルシウムを染色することができる。
アリザリンレーキは水に不溶で、耐熱性、耐光性が高いため印刷インキや塗料などの顔料に利用されるが、その色は結合する金属イオンの種類によって異なる。



水にほとんど溶けず、エタノールにも溶けにくく、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジン、酢酸に溶ける。

さらに、pHによっても変色します。
 黄 5.5-6.8 赤 10.1-12.1 紫

なお、アリザリンよりもアリザリンレッドSの方がキレート滴定指示薬や透明骨格標本で硬骨を染色するのに使われるなど、出番が多いようです。

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