七草→根と茎、双子葉類と単子葉類(2013-01-06)
新年1月6日の理科のツボは七草がテーマ。
七草のスズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)から根の話を。
おおもとは、すでに中1の植物単元の授業で実践している「野菜と果物の植物学」の一部。
まずは、カブとダイコン、そしてニンジンの3つの野菜をもとに、茎と根の話をしました。
で、微妙なのは胚軸の扱い。「茎」と言い切れば簡単なのですが、ちょっとそれは乱暴な感じがします。胚軸は胚軸で茎や根とは違うという考え方もあるので、中学理科では出てこない「胚軸」という言葉を出さざるを得ません。
また、師管・道管の説明のときにいつも微妙な気持ちになるのが、「養分」が何を指すか。「養分」を土に含まれる無機物の意味で解釈すると道管を通ることになりますし、葉で作られたデンプンなどを意味すれば師管を通ることになります。非常に紛らわしいです。授業で、前者を「無機養分」、後者を「栄養分」と明確に使い分けて説明していたこともありましたが、教科書と表現が違うので、そこで生徒が混乱するので、結局は教科書の表現を使っています。
ちなみに今、東京書籍の「新しい科学1」をみたら、
根から吸収された水や肥料分の通り道で、道管という。
葉でつくられたデンプンなどの養分は、水にとける物質に変えられた後、この師管を通る。
という説明があります。うーん、肥料分か~。たぶんどう表現するか検討した結果なのだろうけれど、違和感。
で、原稿では、
道管は根から吸収した水などが通り、師管は葉で作られた養分が水に溶ける物質になって通ります。
としてみたけど、ちょっとわかりにくそうです。
もう少し詳しく説明すると、こういうことです。葉で作られたデンプンは水にとけにくいので、そのままでは師管に流し込むことができません。そこで、デンプンを一時的に、水にとけやすい「糖」にしてから師管を通っていきます。貯蔵に適したデンプン、移動に適した糖と、必要に応じて姿を変えているわけですね。
ちなみに根と茎の話だけでは、スペースがうまらないので、カブ・ダイコン・ニンジンのような双子葉類に対し、ネギやニラのような単子葉類との比較についてもふれてみました。で、確認問題もそこからの出題。
新春の話題ですが、年末進行のため、12月上旬に書いたものです。
参考サイト
質問:植物のからだについて。
(書籍) 伊東正監修「簡単にできる野菜の実験と観察2 植物の生命を探ろう 総合学習・遊んで学ぶ野菜の本4、偕成社
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静電気 (2013-01-20)
ニュースとつながる理科のツボ
今回のテーマは「静電気」。
冬の乾燥した季節にパチッとくることが多いですね。
もっとも、日本海側は大雪で湿度が高いので、静電気とはあまり縁がないかもしれません。
静電気については、いろいろ話題があります。
・静電気のでき方
・原子の構造
・帯電列
・放電
・落雷
・テレビのブラウン管につく「ほこり」→今はテレビは液晶がデフォ。
・セルフスタンドでの静電気による事故
そういえば昔、ガソリンなどの危険物を運ぶタンクローリーは金属のチェーンを地面にたらしながら走っていましたが、どうやら効果がないことがわかったようで、今はやっていませんね。
で、どれを扱うか。
必須なのは「静電気のでき方」。こすり付けて静電気が発生するわけですが、その例として、教科書に載っているようなストローが回転するやつは、あの、回転装置の説明が限られた紙面のスペースではもったいないです。そこで、プラスチックの下敷きで髪の毛をこすって、下敷きを離そうとすると髪の毛が逆立つという、あれを例に説明しました。
その説明に帯電列も紹介しましたが、帯電列の順番が資料により多少違っています。たとえば毛皮、ガラス、ナイロンの3つの関係は資料によって様々です。これは条件によって順番の逆転があるからなのですが、一応新聞に掲載するとなると、どういう順番にすべきか悩むところです。結局この3つからは毛皮だけを帯電列に載せるというような無難な選択をしました。
ちなみに帯電列は、毛皮、羊毛、絹、綿、麻、ポリエステル、アクリル、ナイロンなど、繊維について詳しく乗っています。やはり衣服の静電気について気になるので研究が進んでいるのでしょう。
また、帯電列で離れているもの同士ほど静電気ができやすいです。そのため羊毛の服とアクリルの服を重ね着すると、静電気ができやすい、ということもわかります。
それと今回、確認問題で「放電の例を1つ答えなさい」という問題がありました。解答例として「雷、ドアノブにさわるとパチッと音がする、など」と書かれています。では、蛍光灯やネオンサインは正解となるのでしょうか。
これについては、私はおそらく×だったのではないかと推定しています。教科書の同じようなところに載っていますし、受験生がこれらを例に挙げることも出題者側は想定しているはずです。にもかかわらず、これらを例に挙げなかったということは、×という腹積もりができていたからなのでしょう。
ではなぜ、これらは「放電の例」としてふさわしくないのか。これらは「放電の例」ではなく「放電を利用したものの例」だから、というのが最も妥当な解釈といえます。
詳しく説明すると蛍光灯はこんな仕組みで光っています。
1.放電で流れている電子が蛍光灯の中にある水銀に当たる
2.すると紫外線が発生する
3.その紫外線が蛍光灯の壁面にある蛍光物質に当たる
4.すると目に見える光が発生する
5.その光が「蛍光灯の光」だ!
ネオンサインも、
1.放電で流れている電子がネオンなどの気体に当たる
2.ネオンの中の一部の電子がエネルギーをもらい,励起という特別な状態になる
3.励起したネオンがエネルギーを放出して元に戻ろうとする
4.その放出するエネルギーは光の姿
5.その光こそがネオンサイン
ということで蛍光灯やネオンサインの光は電子ではない、というところが大きいです。
雷やドアノブのパチッは、電子そのものです。
参考サイト
静電気ドクター | キーエンス
静電気防止・除去・対策法
雷発生の仕組み
蛍光管とネオンサインの違い:蛍光灯・省エネ・寿命の最新情報



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