そして電流と電圧の概念が分かったところでもう一度やりたいのが電流計と電圧計について。
どうして電流計は直列につなぐのに、電圧計は並列につなぐのでしょうか。電流と電圧の概念がわかるった今なら、きっとご納得いただけると思います。
課題:なぜ電流計は直列につなぐのに、電圧計は並列につなぐのだろうか。
電流という「物」の量を測る場合
電流の大きさとは、電子というモノが何個動いたか、ということ。といきなりザックリとぶっちゃけました。ということは、電流の大きさを測ると言うことは、電子というモノが何個動いたか数えるということです。たまに駅や道路のところで、交通量調査をしている人がいますが、アレと同じです。回路のある1箇所に立ちはだかって、そこを通過する電子とやらの数を数えてやればいいわけです。
乾電池と豆電球の回路で、その導線のどこか1箇所に立ちはだかって、そこに電流計を挟み込む。そうしてできる回路は、電流計と豆電球が直列になっています。こうしないと、測れないのですね。
では、もし、電流計を豆電球と並列につなぐとどうなるか?実は、これをやってはいけません。詳しい理由は「抵抗」のときにふれたいと思いますが、豆電球側に電流が流れずに電流計の方ばっかりに大きな電流が流れ、電流計が壊れてしまう危険性があります。
電圧という「はたらき」の大きさを測る場合
電圧は「はたらき」です、という大事なことを思い出してください。「はたらき」の本質は「差」、つまり、2つを比べてナンボだと言う話がありました。
電圧、すなわち「はたらき」を測るには、回路上ではたらきがある前と、はたらきがあった後の2箇所を観測しなければなりません。その2箇所の「差」をとって電圧を測るのです。
お気づきでしょうか。電流の場合は「A点の電流」みたいにA点という1点に注目していましたが、電圧の場合は「AB間の電圧」「電球の両端にかかる電圧」のように2点に注目していたのを…。
一つの電圧計で回路の2箇所に注目すると、結果的に図のように並列回路になるのです。
電圧計を直列につなぐと、電圧計自体が大きなダメージを受けることはありませんが、回路に電流が流れなくなってしまいます。
課題:電流は回路の1か所を見れば測定できるが、電圧計は回路の2か所を見ないと測定できないから。
コメント