軸ができたところで、いよいよその中身です。
説明用に完成したグラフを2つほど載せておきます。
左の手書きを図1、右のエクセルでのグラフを図2とします。
点を打つ
データを見て横軸と縦軸の交わるところに点を打つのはもうお分かりだと思いますが、結構多いのが、打つ点が小さい人。もちろん馬鹿でかく、正確な位置が分からなくなるのは困りますが、後でその上を線が通過した時に、せっかく打った点の存在が分かりにくくなるようだといけません。線の太さよりは大きい点を打ちましょう。
線を引く
中学校以降の自然科学のグラフでは、基本的に折れ線グラフは登場しません。実験データ、すなわちグラフの1つ1つの点は誤差を含んでいて正確な値ではないため、点と点を正確に直線に結ぶことが適切ではないのです。たくさんの点からこれは直線だなとか、こう曲がっていくなとか、線の傾向をつかみ、特に直線の場合勇気をもって線を引いていきます。
例外的に折れ線グラフが許されるのは、時間ごとの気温や湿度、気圧などのグラフです。これは観測時間の間のデータについて、なかなか確実なことが言えないため、しょうがないので折れ線グラフにしています。
また、図1も図2も、点や線をカラーにしていますが、第1回で触れたモノクロコピーのことを考えると、点については●■▲×など点の種類を変え、線についても実線や破線、一点鎖線など線の種類を変えておくのが、視覚多様性も考慮したバリアフリーなグラフと言えます。
凡例
一つの図に2本以上のグラフがあるとき、どの線がどの条件のグラフ化を示す必要が出てきます。図1のようにグラフの近くに抵抗A、抵抗B、抵抗Cと書く方法と、図2のように、方眼エリアの中で、グラフの邪魔にならないところに、▲で青(本来は色ではなく直線とか点線とかにすべきでした)は電熱線A、■でオレンジ色が電熱線B…というふうにまとめて表す方法があります。
タイトル
小学校の算数ではグラフのタイトルは上に書くのが当たり前なので、違和感を持つ生徒も少なくありませんが、中学校以降の理科(自然科学)のグラフのタイトルは、レポートや本(論文)の場合、グラフの下に書くのが正しいです。
パワーポイントで口頭のプレゼンテーションをする場合は、タイトルを上につける場合もあります。論文などと違って聴く側はゆっくり時間をかけてみられないため、大切なタイトルを上に示すのが、わかりやすいプレゼンだ、という考えです。
ちなみに、表のタイトルは上につけます。なんだかなぁ。
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