グラフのかきかたを完璧にマスターしている人は少ないです。教育実習で来る大学生でさえ、理科の授業実習で正しくないグラフをかくことがあります。彼女たちは理学部の4年生、卒業研究もやっているのにも関わらず、ですよ。
で、だいたい中学校の教科書で「グラフのかきかた」としておさえていることといえば、
*横軸は 変化させた量
縦軸は 変化した量 にする。
*測定値の最大の値も考えながら軸に等間隔に目盛りを入れる
(2)測定値を●や×で記入する
(3)直線や曲線で引く
なめらかな線で引く
くれぐれも折れ線グラフにしてはいけない!ここに文章を入力します
という感じでしょうか。
でもこれだけじゃ、まだまだなんですよね。いろんな意味で。
ちなみに私の場合、グラフのかきかたを指導するにあたって、まずこの発問から入ります。
学校で使う方眼紙は、ふつう水色でかかれています。なぜ水色なんでしょうか。
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で、次に原稿用紙(作文用紙ではなく、手書きのプリントを作るときに使うPPC原稿用紙)を見せると、そこには同じ水色で方眼がかかれています。するとカンのいい子どもは
コピー(印刷)すると消えてしまうから
と言う答えに気づきます。
そこで、
コピーをしても(水色の部分が消えても)困らないようにグラフをかこう
というコンセプトを呈示します。
そうすると、例えば
「だから方眼があるから縦軸・横軸をきちんと書かないってのはダメ。ちゃんと鉛筆、※できればペンなどと定規を使ってきちんと縦軸・横軸を引きましょう。」
「だから方眼の端をグラフの原点にして、せまい余白にめもりの数字や横軸・縦軸の説明、グラフのタイトルなどを詰め込まなくて※いいんだよ。」
というような指導が「なるほど感」をおびた説明になるのです。
(注)
※できればペンなど あとで鉛筆を使って測定値を●や×で記入したり、線を引いたりするときに間違えて消しゴムで消したりすることを考えると、縦軸・横軸は消しゴムで消えないようにペンでかいた方がベターだと思います。
※いいんだよ 「いいんだよ」というと、だったら詰め込んでもいいようにもみえますが、現実的に幅1cm程度の余白にいろいろ書き込むのはムリポな感じだし、仮にできてもレイアウト的にアンバランスですから、「水色のエリアに縦軸や横軸の説明、タイトルなどすべての内容を書きこんでしまおう(白い部分にはかかないようにしよう)」という指導に、結果的になるでしょう。
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