1569 家庭と技術 中教出版 昭和37年 

今度は女子用の教科書を見てみよう。こっちは1年から3年までそろっています。
そうそう、当時の指導要領では

生徒の現在および将来の生活が男女によって異なる点のあることを考慮して,「各学年の目標および内容」を男子を対象とするものと女子を対象とするものとに分ける。

として、完全に分かれてるのね。

1年生


目次を見ると Ⅰブラウスとスカート Ⅱ私の日常食(その1) Ⅲ被服の手入れ Ⅳやさしい編み物 Ⅴ設計と製図 Ⅵ私の日常食(その2) Ⅶマガジンラック
VとⅦは男子編と共通ですね。男子編では家庭科っぽいものはありませんでしたが、女子編では「設計と製図」とか「マガジンラック」とか技術科っぽいものがあるのですね。

とはいえ、同じ「マガジンラック」でも男子用と女子用で内容が違っています。
左が男子用、(前回の「生活と技術))、右が女子用(「家庭と技術」です)
指導要領とつきわせると、男子は木材加工を40時間かけてやるので、鉛筆けずりばことマガジンラックで20時間ずつかけるのに対し、女子は家庭工作として10時間しかかけられないのでより簡単になっています。

一応奥付と裏表紙も

2年生

2年生

目次 Ⅰ家族の日常食(その1) Ⅱ刃物の手入れ Ⅲミシン Ⅳ家族の日常食(その2) Ⅴ休養着  Ⅵ家族の日常食(その3) Ⅶ家庭用具の修理 Ⅷかんたんなししゅう

ミシンの内容もよく見たら男女で違っていて、ミシンの章は、男子は25ページ、女子は30ページと、純粋に機械の話なのに、意外にも女子の方が充実しています。

ついでにフランス刺繡がきれい

こちらも奥付と裏表紙を

3年生

そして3年生。男子用がないので比較ができないのが惜しい。

目次 Ⅰ幼児・老人などの食事 Ⅱ洗たく Ⅲワンピースドレス Ⅳすまいのくふう Ⅴ電気と家庭生活  Ⅵ行事食と客膳調理 Ⅶ幼児の世話 Ⅷ染物 付・家計簿記のつけかた

厚生省式改良便所…

タイムスイッチ。
電灯などの電気機器の電源側に取り付けえ、希望する時間にスイッチを入れたり切ったりする、つまりタイマーのこと。これが一つの電気器具になっているところが昭和30年代。

最後に奥付と裏表紙