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1818 セラミック付き金網

 かつて、ゲーム会社の「コナミ」のCMで最後に「コナーミ」と言っているのが、「かなあみ」と言ってるようにも聞こえた皆様いかがお過ごしでしょうか。

熱を分散して割れないように

 ということで今日のテーマは実験用のセラミックつき金網についてです。ガスバーナーでビーカーやフラスコ類などを加熱するときに使います。

 理科の実験に使う金網は、真ん中に円形の白い部分があります。あれは何かというと、バーナーなどの熱を分散させるためのものです。直火で熱すると、局所的に加熱されて、最悪の場合ビーカーが割れてしまうおそれがあるので、それを避けるためです。
 とはいえ、試験管は金網を使わなくても割れませんし、丸底フラスコなんかも使わなくても大丈夫という話も聞きます(ただし、教科書ではしっかり金網を使っている)。もっとも、試験管などはそこまで大きくないのでガラスの中で温度差がそこまで生じないという説明もつけられそうですし、丸底フラスコも丈夫というのもあるのかもしれません。
 一方水の入ったビーカーをガスバーナーで加熱するときは、もれなく金網を使いますよね、ないとしっくりこない。だから、比較的広い平面だと局所加熱の影響を受けそうです。でもでも、小学校方面で大活躍している実験用コンロでは、ごとくの上に直接ビーカーをのせて使っている光景もよく目にします。コンロだと火が分散されているのからよいのでしょうか…?
 最近はガラス器具も昭和の頃に比べて丈夫になったというのもあるでしょう。実はなくてもよいのかもしれませんが、使わなくて事故ったら、「何で使わなかったんだ」と責められるので、こういうものはなかなかやめられないんですよね。

昔はアスベストが使われていた

 さて、このセラミックの部分、昭和の時代は石綿になっていました。

 ご存じの通り石綿、すなわちアスベストの有害性が知られることになり、セラミックに取り換えられることとなりました。
 以前、昭和の40年代以降は、すでに「石綿つき」と言いながら石綿は使っていなかったという話をどこかできいたことがあるのですが、ウチダが1990年3月まで販売していましたのでガセ確定。なお、さすがにそれ以降はないだろうと思っていたら、今年(令和6年・2024年)に厚生労働省からまさかの石綿(アスベスト)含有品の販売に関する注意喚起(8月29日9月5日)が。なんでもAmazonで売ってたとか。恐るべし。

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 この令和の時代にアスベストつき金網が簡単に手に入る!というと、ちょっと欲しくなったりしますが、いけない子ですね。石綿の威力は恐ろしく、大阪の高校の化学の先生が石綿の影響で中皮腫になった事案が労災認定された(週刊金曜日全国労働安全衛生センター連絡会議)なんて話もあるようです。

 アスベストは繊維状ですから見ればわかるのかなと思いきや、「混入している」「混入していない」を外観で見分けることは難しいと言われます。建材関係のサイトではアスベストの見分け方について説明しているところもありますが、セラミックとの区別がつくかという意味ではあまり役に立たないかも。酢につけてとけなかったらアスベストだ!と見分けられるなんて話もあるけど、セラミックも酢に溶けないんだが。

セラミックの金網を観察

 学校にあるセラミックつき金網。新品を下ろしてみよう。

セラミックの部分を双眼実体顕微鏡で拡大してみてみるとこんな感じ。へー

結構使い古した金網

これがアスベストだと繊維っぽくみえるのだそうです。
(イメージ)

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