「間違えよう!」と思って間違える人はいない。しかし、人間は必ず間違える。
これを実感するためにヒューマンエラーの体験実習をしてみよう。
体験実習1
10×10のマス目があり、「む」「お」を1行ずつ交互に書く。ただし3列目だけは、「む」と書いている行なら「お」を、「お」を書いている行なら「む」を書く。つまり、
むむおむむむむむむむ
おおむおおおおおおお
むむおむむむむむむむ
おおむおおおおおおお
むむおむむむむむむむ
おおむおおおおおおお
むむおむむむむむむむ
おおむおおおおおおお
と、1行目から横に書いていく。ただし、間違えないように印などはつけてはいけない。
制限時間2分。
やってみました。なんか、ゲシュタルト崩壊が起こりました。。。
体験実習2
声に出して文字を読んでみよう!
次に声を出して色を言ってみよう!
みどり あお くろ きいろ みどり あか あお くろ みどり
きいろ あか あお くろ あか あお きいろ みどり あか
くろ みどり きいろ あか あお あか きいろ あか みどり
あお くろ みどり あお きいろ あか みどり くろ あか
きいろ みどり あお くろ きいろ あお きいろ あお くろ
これを全員で一斉に、つまり自分のペースではなく間違えないで言うのって、マジでつらい。
とくに文字の色を言っていくのが。どうしても文字を読みそうになって詰まってしまう。。。
解説
「間違えよう!」と思って間違える人はいない。しかし、人間は必ず間違える。
さて、こんなヒューマンエラーを防ぐために、例えば鉄道では「通勤快速停車駅」などの表示看板や、「出発進行」と指差喚呼したり、ATSのようなマシンを使ったりする。
この手のミスはヒューマンエラーであるものの、人間は間違いを起こしやすい修正があり、ヒューマンエラーの発生は避けられない。そのためヒューマンエラー対策では不十分ということになる。
ミスは再発防止から未然防止へ、目指すべきはハザード削減なのです。
ここで用語解説。
ハザード…ペリルの発生、損失の拡大につながる要因 例:点検不良
ペリル…損失を発生させる事象(事故) 例:車両火災事故
ロス…ペリルによって発生した損失 例:死傷者の発生
隠れているハザードを過去事例や他の領域での事例からの類推(横展開)であぶり出せると思わぬミスが防げる…といいね。
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