大気有害物質特論:排ガス中のふっ素化合物分析方法(2012-11-01)
4-1.排ガス中のふっ素化合物分析方法
平成24年度 大気有害物質特論 問8
JISのイオン電極法による排ガス中のふっ素化合物の分析に関する記述として,誤っているものはどれか。
(1)吸収液として、水酸化ナトリウム溶液を用いる。
(2)ふっ化物イオンと安定な錯イオンを形成するアルミニウム(Ⅲ)、鉄(Ⅲ)などが共存する場合は、水蒸気蒸留操作が必要になることがある。
(3)ふっ化物イオン標準原液はふっ化ナトリウムを用いて調製する。
(4)分析用試料溶液にpH緩衝液を加えてから測定操作を行う。
(5)分析用空試験溶液に含まれるふっ化物イオン濃度を差し引く操作を行う。
分析用試料溶液に加えてから測定操作を行うのは、pH緩衝液ではなく、イオン強度調整用緩衝液。ですので正解は(4)。
平成22年度 大気有害物質特論 問8
JISのイオン電極法による排ガス中のふっ素化合物分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 吸収液には 0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液を用いる。
⑵ 分析用試料溶液に,くえん酸ナトリウムを含むイオン強度調整用緩衝液を加える。
⑶ ふっ化物イオン電極及び参照電極を液に浸して,マグネチックスターラーでかき混ぜながら,電位差計を用いて安定した電位を読み取る。
⑷ 妨害物質(Fe웍울又は Al웍울)を除去する必要性の判定には,濃度の極端に異なるイオン強度調整用緩衝液を用いる。
⑸ 両対数方眼紙にふっ化物イオン標準液の濃度と電位をプロットし,検量線とする。
検量線には片対数方眼紙を使いたいよね。正解は(5)
平成21年度 大気有害物質特論 問8
JIS による排ガス中のふっ素化合物及び塩素の分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
(1) 排ガス中のふっ素化合物の吸収には,ランタン溶液が用いられる。
(2) アルミニウム(Ⅲ),鉄(Ⅲ)などは,ふっ化物イオンと安定な錯イオンを形成する。
(3) ふっ化物イオンの分析法の一つとして,イオン電極法がある。
(4) 塩素の分析に用いる ABTS 法では,共存する二酸化窒素,二酸化硫黄などの影響がある。
(5) 塩素と o -トリジンとの反応によって,黄色ホロキノンが生成する。
フッ素化合物の吸収は水酸化ナトリウム溶液を使います。ランタンーアリザリンコンプレキソン吸光光度法でもランタン溶液の登場はその後。正解は(1)
平成20年度 大気有害物質特論 問8
JIS による排ガス中のふっ素化合物分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
(1) 排ガス中のガス状無機ふっ素化合物を分析する方法である。
(2) 2 つの吸収瓶を連結して使用し,吸収液として水酸化ナトリウム溶液を用いる。
(3) ランタン-アリザリンコンプレキソン吸光光度法では,試料ガス中に共存するアルミニウム(Ⅲ)イオンなどの影響を除くために,分析用試料溶液を水蒸気蒸留する。
(4) イオン電極法では,アルミニウム(Ⅲ)イオンなどの濃度にかかわらず,水蒸気蒸留操作を省略できる。
(5) 無機ふっ素化合物の濃度は,mgF-/m3N で表示する。
平成18年度 大気有害物質特論 問8
JIS のイオン電極法によるふっ素化合物の定量に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 吸収液として、水酸化ナトリウム溶液を用いる。
(2) 濃度の異なる 2 種類のイオン強度調整用緩衝液を用いて、妨害物質の影響を判定する。
(3) アルミニウムイオンは、測定の妨害とならない。
(4) ふっ化物イオン標準原液は、ふっ化ナトリウムを用いて調製する。
(5) 片対数方眼紙を用いて検量線を作成する。
イオン電極法では、アルミニウム(Ⅲ)イオンや鉄イオン(Ⅲ)の妨害を判定し、影響がるようなら蒸留操作をします。正解は平成20年度が(4)、平成18年度が(3)。
平成17年度 測定技術 問15
JISの吸光光度法及びイオン電極法による排ガス中のフッ素化合物分析方法に関する記述として、正しいものはどれか。
(1) 試料ガス採取管として、シリカガラス製のものを用いる。
(2) 両方法ともに吸収液として、過酸化水素水を用いる。
(3) 吸光光度法では、フッ化物イオン、ランタン及びアリザリンコンプレキソンが反応して生じる発色液の吸光度を測定する。
(4) イオン電極法で使用するフッ化物イオン標準原液は、フッ化ケイ素から調製される。
(5)共存するアルミニウム(Ⅲ)、鉄(Ⅲ)のイオンは、吸光光度法では妨害成分となるが、イオン電極法では妨害成分とならない。
正解は(3)。(1)シリカガラスではなくホウケイ酸ガラスを用いる、(2)過酸化水素水ではなく水酸化ナトリウム溶液、(4)フッ化ナトリウムから調製する、(5)両者とも妨害成分となる。
平成16年度 測定技術 問15
JISによる排ガス中のフッ素化合物の分析方法に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 孔径0.8μmのろ過材を通過するものを、ガス状無機フッ素化合物としている。
(2) 試料ガス採取管として、シリカガラス製のものが広く使用される。
(3) 吸収中に妨害成分が共存する場合、吸収液を水蒸気蒸留する必要がある。
(4) 分析方法として、吸光光度法とイオン電極法がある。
(5) イオン電極法では、分析用試料溶液のpHを調節するために、緩衝液の添加が必要である。
正解は(2)で、腐食が大きいためシリカガラスではなく、ほうけい酸ガラスを用います。試験管やビーカーなど、化学実験のガラス器具はほうけい酸ガラスでできています。
大気有害物質特論:排ガス中の塩素分析方法(2012-11-03)
4-2.排ガス中の塩素分析方法
平成23年度 大気有害物質特論 問8
JISによる排ガス中の塩素分析方法に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 2,2′-アジノ-ビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)吸光光度法(ABTS法)では,塩素は酸性下で ABTSと反応して,緑色に発色する。
⑵ 4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法(PCP法)では,塩素はクロラミン Tとして捕集した後,最終的に PCP溶液により青色に発色する。
⑶ ABTS法,PCP法ともに酸化性ガスや還元性ガスが共存すると影響を受けるが,後者は NO욽に妨害されない特徴がある。
⑷ 発がん性の疑いのある試薬を使用するオルトトリジン吸光光度法は,JISの本体から附属書へ移された。
⑸ イオンクロマトグラフ法では,試料ガス中の塩素を過酸化水素水に吸収させて,塩化物イオンとして測定する。
(5)の塩素の吸収液はp-トルエンスルホンアミド溶液です。
平成22年度 大気有害物質特論 問9
JISによる排ガス中の塩素分析方法に用いる試薬として,誤っているものはどれか。
⑴ アリザリンコンプレキソン
⑵ p-トルエンスルホンアミド
⑶ 4-ピリジンカルボン酸ナトリウム
⑷ シアン化カリウム
⑸ o-トリジン二塩酸塩
(1)のアリザリンコンプレキソンはふっ素の分析に使う試薬です。
平成19年度 大気有害物質特論 問8
JIS による排ガス中のふっ素化合物及び塩素の分析方法に関する記述として,誤っ
ているものはどれか。
(1) 塩素を吸収液に吸収させ、得られる発色液の吸光度を測定する方法である。
(2) 吸収液として、3 種類がある。
(3) 試料ガス中に共存する二酸化硫黄は、測定に影響を及ぼす。
(4) o –トリジン吸光光度法では、生成する赤色溶液の吸光度を測定する。
(5) 検量線の作成には、次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
(4)のo –トリジン吸光光度法では、生成する黄色溶液の吸光度を測定します。昔、プールの水の塩素濃度を測るときに使っていました。まさか発がん性物質だとはその時はつゆ知らず…。

コメント