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1196 理科室の消火用品② エアゾール式簡易消火具、消火砂、消防カバー

この記事の内容の一部は 山口晃弘編著「中学校理科 指導スキル大全」明治出版,2022に「理科室での安全を環境面から整備するスキル」というタイトルで触れてあります。
 7ジャンル70本のすぐに使える授業技術が完録されており、授業だけではなく教科経営等の面でも役に立つ本なのでおすすめです。

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感想(1件)

エアゾール式簡易消火具

 大きくて重い消火器ではなく、スプレーでシューとやるエアゾール式簡易消火具もあります。
 そりゃ、小さい分、消火能力は消火器に比べれば劣りますし、あくまでも補助的な物ではあります。それでも、消火能力等について厳しい基準をクリアしたものですし、簡単・手軽に使えるというのは大きな魅力。手の届くところにおいて、初期消火にこれを使うというのも十分アリです。

 これも消火器同様、中身も大きく分けて消化液のものと二酸化炭素やハロゲン化物のものがあります。前者は主としててんぷら油火災用に、後者は電気火災用を意図しています。とくに、ハロンを使用したエアゾール式簡易消火具は「天ぷら油火災」に有効ではありませんと総務省消防庁が解説していますが、こういう記事があるってことは、ハロンを使用したエアゾール式簡易消火具でてんぷら油火災の消火に失敗した事例があるからなのでしょう。
 また、製造工程上の不具合により容器内面の腐食が進み、エアゾール式簡易消火具が破裂するという事故が発生しています。有効期限が切れたのはさっさと処分しましょう。

消火砂

 そういうことで、マグネシウムなどの金属火災では普通の消火器では対応不可なので(世の中には金属火災対応の消火器が実在するけど、普通の中学校に配備されているとは考えにくい)。そこで消火砂なのですが、実際配備している理科室を見たことがないです。(自分が気づいてないだけかな)

消防カバー

 ガラスファイバー製のブランケットで、燃えているものにおおいかぶせて窒息消火させたり、頭や肩をおおい火災場所から避難したりできます。
 なお、消火に使ったあとは、火が完全に消えて、温度が下がってからにしましょう。特に油火災の場合は消えてから10分はかけたままにしておきましょう。瞬間的に再燃することがあるので、くれぐれも火が消えたかどうかを見るためにめくったり覗いたりしてはいけません。

濡れ雑巾

 それから、忘れちゃいけないのが濡れ雑巾。小さな炎に覆いかぶせて消すことができます。生徒がやるとしたらちょっと勇気がいるとは思いますが。普段は机をふくために当たり前にあるものが(つまり整備や保守に追加の費用がかからない)、いざというときに使えるということを知っているのは、心強くもあります。
 以前はアルコールランプのアルコールがこぼれて机の上が炎上!というシチュエーションなんかで活躍していましたが、最近はアルコールランプ自体使わないからな…。

ということで、万全の火災対策を!

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