炭酸ナトリウム 別名:炭酸ソーダ、ソーダ灰
CAS RN® : 497-19-8 分子式 : Na2CO3 分子量 : 105.99
白色の粉末。 吸湿性あり。
中学校理科では炭酸水素ナトリウムを熱分解したときにできる物質としておなじみ。
ちなみにこの物質、もう20年くらい前になりますが、私は水の電気分解で水酸化ナトリウムの代替品として提案していたことがあります。
そのあと気づいたことなのですが、水溶液のpHは11~12なので石灰水と同じレベル。石灰水の溶質である水酸化カルシウムでは失明事故も起こっているので、同程度の有害性はあると考えたほうがよさそう。
実際、炭酸ナトリウムはGHS分類では、ほとんどの項目で「区分外」「分類対象外」「分類できない」ですが、急性毒性-吸入(粉じん/ミスト)で 区分4、特定標的臓器毒性(単回暴露)の気道刺激性と 麻酔作用でそれぞれ 区分3、そして眼に対する重篤な損傷・眼刺激性だけは有害性最大の「区分1」に分類されています。
そのくせ、水酸化ナトリウムに比べて気体がたまるのに時間がかかるため、あえて炭酸ナトリウムを使うメリットに乏しく、現在はその提案はなかったことにしています。
認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを。
新品価格 |
Biijo 階段ステッカー ウォールステッカー シール アニメ ドラマ セリフ 名言 ガンダム (C.認めたくないものだな、自分自身の若さ故の過ちというものを) 新品価格 |
だとしたら硫酸ナトリウムか硝酸カリウムかな。ただ、硫酸ナトリウムだとステンレス電極の鉄が溶け出るという問題が…(硝酸カリウムでは未検討)
ちなみに、ベーキングパウダーは炭酸水素ナトリウムが熱分解することにより、二酸化炭素を出して膨らみますが、同時に炭酸ナトリウムができます。この炭酸ナトリウムは水に溶けるとアルカリ性のため苦く、カルメ焼きやホットケーキを作るときにはよろしくありません。そこでベーキングパウダーでは、酒石酸水素カリウムやリン酸水素カルシウムなどの酸性剤で炭酸ナトリウムを中和します。
ここまでいうと、「炭酸水素ナトリウムも弱いけどアルカリ性じゃないか」という指摘されそうですね。その通りですが、ベーキングパウダーもさるもの。コーンスターチなどの遮断剤(分散剤)で重曹と酸性材と反応しないように入っているのです。
反応可能性
・空気中の二酸化炭素を吸収して炭酸水素ナトリウムに変化する。
・吸湿性があり、空気中の水分を吸収して一水和物に変化する。
・強酸と混触すると、反応し二酸化炭素を発生する。
・マグネシウムまたは五酸化リンと反応し、爆発の危険をもたらす。
・フッ素と反応する。 火災の危険を生じる。
・燃焼等で強熱分解すると、一酸化炭素、二酸化炭素のガスを発生する。
残余廃棄物 (参考)
中和法:水に溶解し、希硫酸などの酸で中和し、大量の水と共に排水処分する。
10水和物 Na2CO3・10H2O は洗濯ソーダともいわれます。
なお、炭酸ナトリウムについては、炭酸水素ナトリウムとともに、授業をもっと面白くする! 中学校理科の雑談ネタ40に詳しく掲載されていますので、読んでみてね。
コメント