以前、ムラサキイモで酸性・アルカリ性を調べるって話がありましたが、今日はその応用編です。
ムラサキイモを使ったホットケーキは、焼いているうちに紫から緑に色が変わるのです。
これは、水に溶けると弱いアルカリ性の炭酸水素ナトリウム(別名、重曹。ちなみに「重炭酸曹達(ソーダ)」の略)が加熱によって、水に溶けると比較的強いアルカリ性の炭酸ナトリウムに変化し、そのアルカリ性の効果で緑色になるのです。
だから炭酸水素ナトリウムを含まないホットケーキは紫のままです。ただし、ふくらんでもくれませんが。
左が炭酸水素ナトリウム入り、右が炭酸水素ナトリウムなしでのケーキ。
ムラサキイモでの呈色。左から水道水、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液。
一方、世の中にはベーキングパウダーというものが存在します。炭酸水素ナトリウムが含まれているというのですが、理科準備室にあるベーキングパウダーの成分を調べたところ、こうでした。
炭酸水素ナトリウム 25.0%
焼きミョウバン 25.0%
第一リン酸カルシウム15.0%
d-酒石酸カリウム 0.5%
グリセリン脂肪酸エステル1.0%
食品素材
焼きミョウバン 25.0%
第一リン酸カルシウム15.0%
d-酒石酸カリウム 0.5%
グリセリン脂肪酸エステル1.0%
食品素材
意外に炭酸水素ナトリウムの量が少ないのですね。そのかいあってか、純粋な炭酸水素ナトリウムではなく、ベーキングパウダーを入れたときは、紫色がキープできることが多いようです。緑色に変わって気持ち悪い!という人はおためしあれ。
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