0997 【天体の動きと地球の自転・公転02】日周運動と自転(2) 方位

 月や惑星がいつ(朝・夕方・真夜中)、どの方角(東・南・西)にみえるかという一連の問題は、ややこしく、めちゃめちゃ難しいということで、多くの中学生に恐れられています。
 それはどうしてかというと、方位と時刻のとらえ方がわかっていないからです。逆に言えば、ここさえわかればこの手の問題は一気にクリアできます。そして、方位と時刻の決め方がわかることは、そんなに難しいことではありません。
 ぜひ方位と時刻についてマスターして、ライバルに差をつけましょう。…と言いたいところですが、ライバルもこのブログを見ているかもしれませんorz
 今回は方位についてみていきましょう。

 まず、地球として描かれた円の中心に北極点があります。
 北極というのは、文字通り北の極です。北を極めたのです。究極の北です。
 だから地球上のどこにいても、北極点のある向きが北です。異論は認めない。…と思ったけど、真北と磁北のズレに関する突込みは勘弁してください。こまけぇこたぁいいんだよ!!

それでは練習問題。次の図のA・B・Cの各点において、北はどちらむきになりますか。
※ちなみに地球の図は、wikipediaの「北半球」にあった画像を使わせてもらっています。

答えはこうです。とにかく中心である北極のある側が北です。

ところが、こうして(天の北極から見る視点で)みると、「北」という向きは地球上のどこにいるかで変わってくることがわかります。

北が決まれば、その反対向きが南です。そして北を向いたとき、右側が東、左側が西になります。では、A・B・C各点において東西南北を示しましょう。

「北」だけでなく東西南北のいずれも地球上のどこにいるかで変わってくることがわかります。
たとえば、この地球の図の右上側の遠くに月があったとしましょう。その月をA・B・C各点から見ようとすると、A点からは南の方角に見えますが、B点からは東に月があるように見えるのです。C点は月から見ると地球の裏側になるので、見えません。

お約束~当たり前だが重要だ!
地球上のどこにいるかによって、方角は変わってくる!!
①北(南)極のある向きがその場所での北(南)
②南北が決まってから東西を決める (注) 北極に立つと、どちらを向いても南になる。

なお、北極点に立つと、どちらを向いても南になります。

方位についての暗黙の了解

 太陽や地球や月・惑星などの位置関係を示す図について、現実的には超重要でありながら、あまり触れられてない「暗黙の了解」についてふれておきます。
 まず

 このような地球の公転の図では、図の上側が北(その先に北極星がある)になります。 なので、地球に地軸がありますが、上が北極、下が南極となります。

 それから、こんな感じの、天体の動きが円になるような角度から見た図があります。つまり公転面を紙面と合わせている図ですね。この場合、図の手前側が北(その先に北極星がある)になります。


 理屈の上では、ひねくれた人が逆向きを考えてもいいはずなのですが(そもそも宇宙には上下左右解かないし)、私も学習塾時代から数えれば30年以上中学校理科の問題を見ていますが、逆にした図は一度も見かけたことがありません。

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