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1230 ジュースを早く冷やすには

冷たいジュースを飲みたいのに、缶ジュースを冷やしてなかった!
そんなときでも、もう安心。急いで冷やす方法がありますから。

ぬれたふきんでくるんで

  冷えていない缶ジュースを水でぬれたふきんで1回だけ巻いて輪ゴムでとめ、扇風機を「強」にして5分ほど風にあてます。ふきんをとりのぞいて缶ジュースをさわると、意外に缶が冷たくなっていることに気づきませんか。
 これは、ふきんにふくまれている水が蒸発して気体になるときに必要な熱を、缶からうばっていったためです。夏に道や庭に水をまく「打ち水」と同じしくみです。
 ただし、水が蒸発すると、缶の周りは湿度が高くなって水が蒸発しにくくなります。そこで扇風機を使って、かわいた空気を送り、しめった空気を飛ばすと蒸発しやすくなり、熱をうばわれた缶の温度はさらに下がるのです。
 ちなみに、扇風機の風を直接体にしばらく受けていると、はだ寒くなってきます。これも、汗がどんどん蒸発して体温をうばい続けるためです。だから、ねるときには扇風機の「首振り」や「タイマー」などの機能を使って、ずっと体に風があたり続けることのないようにしましょう。
(わくわく理科タイム 朝日小学生新聞 2009年7月8日付)

実験のようす。缶のお茶を濡れたキムタオルで1回だけ巻いて輪ゴムでとめました。この時の中の水温は24.4℃。

 送風機で5分間風を当てて、もう一度中の水温をはかっていたら、今度は22.0℃。やはり下がりました。ちなみにぼけていますが、温度計の奥にあるまるいものが送風機です。

氷の中でぐるぐる回す

 もっと早く冷やす方法もあります。横にした缶ジュースが十分入る大きさの容器に、氷をたくさん入れます。次に、その中に缶ジュースを横向きにねかせ、その上にも氷を入れて缶を氷の中にうずめます。このとき、少しだけ缶の表面が見えるようにしておきます。その部分を指先で1~2分間、回転させてから、缶ジュースを取り出してみましょう。すると、かなり冷たくなっています。
 缶を開けて中のジュースの温度を、温度計で測ってみると、たしかに温度が下がっています。氷の中に入れて缶を回さずに同じ時間だけ冷やした缶ジュースでも温度を測って、比べてみましょう。回した方が冷たくなっていますね。
 缶を回さないと、缶のすぐ周りに、缶の温度とほぼ同じ温度の層ができてしまうので、外から冷やそうとしても、缶の中のジュースは、その層にガードされ、なかなか冷えません。ところが、缶をぐるぐる回すと、その層はできず、外の氷が缶やその中のジュースを直接冷やしていくのです。
(わくわく理科タイム 朝日小学生新聞 2009年7月8日付)

これも実験してみました。
25.2℃の水を、2本の缶に同じ量ずつ入れました。

2本の缶を氷にうずもれさせ、そのうち1本だけをその場で缶をぐるぐる回転させます。

5分後、特に回さなかった缶は11.2℃まで下がりました。14.0℃も下がって、これだけでもかなり上出来ですが…。

回した缶は5.3℃まで下がりました。19.9℃も下がっています。すげー。

これ、まさに扇風機で涼しく感じるのはにも出てきた境界層の話ですね。
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