1658 ニュースとつながる理科のツボ(2)
しんかい6500→水圧(2012/5/6)
朝日中学生ウイークリーの連載「ニュースでわかる理科のツボ」今回は第3回目ですが、今回はちょっとテーマに悩みました。
第1回のソメイヨシノはこの季節に咲くということは自明の理。
第2回の東アジア低炭素成長パートナーシップ対話は去年から言われていましたし、3月14日に外務省のサイトで詳細が発表されました。
第4回は金環日食をネタにする予定ですが、こういう天文現象はとっくにわかっていることです。
つまりこれらは、事前にわかっていることなので、1か月前から準備しても、新聞の出るころにちょうど「タイムリーな話題」となります。実際4月1日前後に桜の開花がニュースとなり 計画通り(AA略 となりました。
第3回はちょうど5月6日ごろにあたるものがなく、最近のニュースを題材にしてみました。
最初は海洋研究開発機構「ゆめいるか」などの無人探査機を開発したニュースをもとに、水圧の話に迫ってみました。このニュース、一応、朝日、読売、産経、NHKなどで取り上げられていましたが、中学生にどれだけ覚えられているか…。
実は別案として、中国で羽毛恐竜の化石が見つかったというニュースの意義を、爬虫類と鳥類の特徴、生物の進化について学習しながら解き明かしていく、というのも候補として考えてはいるのですが、生物・地学分野に比べて物理分野に結びつけられるニュースは少ないような感じがするので、今回は外しました。
ところが、新聞社の方で、「しんかい6500」を取材して写真があるというので、しんかい6500が沖縄県沖で海底熱水鉱床の調査に乗り出した、というニュースをベースにする形で書き直しました。とはいえ、原稿を書き直したのは4月18日。この時点では、沖縄での調査に向けてしんかい6500を改良して訓練潜水を行った、というニュースが出た段階で、沖縄の調査は23日開始予定、ということがわかっていたにすぎません。
何のことはない、今回もニュースの先回り記事です。
こうすることで第1回から第4回までで物化生地なかよく1回ずつそろうことになります。
さて、「水圧」をテーマにしてその内容ですが、
ビニール手袋をして水槽に手を入れる実験
かさ袋の水圧の実験
を紹介までは悠々クリア。
つぶれたカップめん
実はこれが厄介だった。そもそもこのつぶれたカップめんも、その昔、海洋研究開発機構の一般公開に行ったときに頂いたもの。なので、一応許可はとる。
問題は、元のサイズとの比較。写真は、つぶれた方は普通のカップヌードルだけど、大きい方はなぜかシーフードヌードル。だから色が違っている。そこで普通のカップヌードルを買ってみたら、いつの間にかカップが紙製になっていたorz
さらに、ロゴがなるべく写らないように、という配慮も。
その結果が、今日の新聞です。
ちなみに現在はカップヌードルが紙製になったのに伴い。「ブタメン」でやっているそうです。
![]() | 【アソート】おやつカンパニーブタメン3種15個アソート(塩味35g×5個、とんこつ味35g×5個、醤油30g×5個) 新品価格 |

参考サイト
カップ麺容器の圧縮について
金環日食→日食・太陽の観察(2012/5/20)
朝日中学生ウイークリー「ニュースでわかる理科のツボ」の第4回です。
今回のニュースはもちろん、明日の金環日食をテーマにしました。
学習内容としては「日食のしくみ」と「太陽の観察」の2つ。今回、日食は扱いましたがあえて月食は扱いませんでした。日食と月食と言ったら囲碁と将棋のような、破れ鍋に綴蓋のような、禁酒と禁煙のような、警察と消防のような、一般に2つセットで扱われることの多い組み合わせではありませんか。どうして月食は扱わなかったのか。これには理由があります。それもじきにわかるでしょう。
さて、今回は日食の話題ということで、日食の写真があったら紹介したいなと思ったのですが、あいにく自分では日食の写真は持っていません。2009年7月22日の皆既日食では東京はあいにくの曇り空でろくな写真が撮れなかったのです。そういうこともあり、今回こそはと思っていたのですが、UNESCO JakartaでやっているGreen School Regional Workshopに参加するためにジャカルタ入りしているため、日食が見られないのですorz よりによってこんな時期に…。
(ちなみにこのブログは事前に書かれたものです)
でもって、うちの学校では太陽の観察をこの方が手軽だ!ということでソーラースコープを使っていたので、よく考えたら天体望遠鏡が古いのしかなかった。その望遠鏡は反射式でかなりいいものだったようですが、逆に重くて使えない、正直使いこなせない。そこで初心者向けのビクセン・ポルタII A80Mを購入。これにオプションでカメラアダプターと太陽投影板セットをつける。ふう。
![]() | ビクセン(Vixen) 天体望遠鏡 ポルタII経緯台シリーズ ポルタIIA80Mf 39952-9 新品価格 |

しかし原稿を書いた段階ではまともな望遠鏡が手元にないので、イラストレーターさんに起こしてもらいました。手間をかけてごめんなさい>イラストレーターさん。
確認問題は、いつも公立高校の入試問題を使っています。今回も青森県の平成23年度前期入試の5(1)から引っ張ってきたものです。
そうそう、通常、入試問題をこのように新聞に掲載するのは、特に許可が必要ありません。今まで問題集の編集など何回か携わってきましたが、たしかに入試問題を使うことについては制約はありませんでした(同業他社のパクリはいけませんが…)。ところが今回、問題中の写真を使わせてほしいという連絡を「理科のツボ」担当の記者さんが青森県の教育委員会にしたところ、問題の掲載自体に申請が必要、と言われたそうです。教材出版社の皆様(読んでいるかどうかわかりませんが)、要注意です。。。
それから、日食の仕組みを示した図1は、金環日食ではなく、皆既日食になるケースの図です。
で、本影が地上に届く前にクロスしてしまう金環日食の図を見ても、そこから太陽が環になって見えることを理解できる中学生はほとんどいないと考えます。地球上の本影部分から太陽を見ようとしても、皆既日食になってしまうことは、比較的わかりやすいですが。
朝中のツイッターでつぶやかれていました、、、
いよいよ5月21日は金環日食。学校で観測する人も多いのでは。話題のニュースを切り口に、教科書で習うポイントを解説する「ニュースとつながる理科のツボ」。20日号は、日食と太陽の観察方法を解説します。過去の入試問題を扱った確認問題を解いて、定期試験や受験対策に!
— 朝日中高生新聞 (@asa_chuko) May 18, 2012
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません