ふだんの授業で「活用力」をのばす -学習指導の工夫と入試問題の利用- (2016-07-14)
エレン・ベーカー先生で一世を風靡した東京書籍から東書教育シリーズ・ふだんの授業で「活用力」をのばす -学習指導の工夫と入試問題の利用-が完成して、自宅に送られてきました。
全国学力調査・中学校理科での活用の4つの視点(適用、分析・解釈、構想、検討・改善)を意識して、教科書中の活動を用いた活用力をのばす学習指導の工夫や、活用型の入試問題を取り上げ、解答・解説のほか、このような問題に対する授業の工夫などについて、中学校の全単元についてまとめた本です。
ちなみにヘッドは埼玉大学教育学部の小倉康先生です。
他に4人の先生が物理・化学・生物・地学に分かれて原稿を執筆しています。
が、そのうち物理を担当したのが私というわけです。
よーく見ると、48ページには並列回路に何色も色を変えてなぞってタコ足配線がヤバそうだと示した図がありますね。縦の図を横にしたり、カラーの図をモノクロの図で線種をかえて示したりしたのでわかりづらく、気がつきにくいですが。
また51ページのブラックボックスの回路の入試問題ですが、この原稿を書くにあたってこの問題を見つけたのですが、「これは選択肢にしなくても、論理的に導線の配置を正しく推定できるのではないか」と思い、それを考察したのがブログ化されています。もちろん、ここまでディープな話題は、原稿に書けなかったのでブログに書いたわけですが。
評価Aの基準を複数化する試み
旧ブログ 2010-10-17 更新
ここでは平成20年度改訂の学習指導要領に応じた評価の話題です。それでも、「さわらぬ評価にたたりなし」ということで(実際にたたられたことありますし)、ここにこっそり移転しておきます。
昨日は、ある評価の研究会に参加しました。小中の社会、算数・数学、理科の先生が集まって、ポートフォリオなどの評価の研究をするというものです。最終的には総論と私を含めた9人の先生の評価事例が並んで,一つの報告書ができる予定です。(ただし研究メンバー個人の名前は出ないらしい…orz)
ただ、なかなか具体的なアイデアが思いつかずに悩んでいたのです。
とりあえず、選んだ単元は、
①今担当している2年生でこれからやるところ
②できれば新指導要領で新たに加わったところ
③文科省から出される評価事例と重ならないところ
ということを考慮して、「直流と交流」を選びました。
授業は、軽く電池や電灯線などの電源についてふれてから、
直流と交流の違いを
・発光ダイオードをふる実験
・フェノールフタレインを加えた食塩水を湿らせたろ紙に2本の電極をなぞる実験
・オシロスコープによる波形の観察
によって、直流と交流の特徴を指摘する。
ここで、「科学的な思考・表現」の評価ができる。
この後、まとめで、直流・交流は日常生活で使われていることを知る。
そこで、「自然事象への関心・意欲・態度」の評価。
といっても、「関心・意欲・態度」の評価ってただでさえ難しいのに、できれば、「日常生活との関わり」をそこに盛り込みたいと思いました。
しかし具体的なアイデアが思いつかない!
悩みつつ,研究会に参加しました。今日は研究計画の発表をしなければならないのですが。
そんな中、会議が始まります。社会→数学→理科の順番だったので、中学理科の私はラッキーな
ことに最後。とはいえ、他の先生の研究計画をききながら、自分の順番をどう切り抜けようか、
頭の中はそれでいっぱいでした。
窮すれば通ず。
他の先生の発表や,それに対するアドバイスを聞いてみると、ヒントになるところもあり、アイデアがわき出てきたのです。
「科学的な思考・表現」の評価については
Bは、実験結果をもとに、直流と交流の違いを説明できること。
Bに満たない生徒には、どこが違うのかと言う視点を与えて,実験に取り組ませる。
Aは、①「交流では+極と-極が交互に入れ替わっている」ことに気づく。
②直流と交流の違いを,図や表などを使ってわかりやすくまとめている。
この2つのどちらかを満たしている
(①②両方満たしたらSをつける、というのもいいなぁ…)
「自然事象への関心・意欲・態度」の評価は、宿題レポートとして「身の回りの電気製品などの交流・直流の表記を見て確かめる」という課題を設定する。
Bは、多くの電気製品などの交流・直流の表記を見て確かめようとした。
Bに満たない生徒には、電気製品の表示の実物を見せて確かめるように促す。
Aは、Bの内容プラス、そこから直流、交流ともに日常生活で多く使われていることを感じ取ったかを感想などから看取る。
よっしゃ。これでいこう。
で、発表したら肯定的な反応が。「科学的な思考・表現」で、新たに「表現」が加わったことに対して,従来とどう変えたか、という点について、まさに①が従来の「科学的な思考」の評価だったが、「表現」が加わることで②の基準もできた。とすれば据わりがよい。速攻で思いついたとは思えない。
実験から交流で+と-の交代が生徒は気づくか,という点に対しても、そのために実験を3つも用意してあることでクリア。あああ,光が見えてきた。
2時間前は,どうこの場を切り抜けようか悩んでいたのに。
と言うことで無事に研究計画の発表を終えました。あとは実際に授業して,結果を分析・解釈して報告書に表現しなくちゃ。
そういや、「関心・意欲・態度」の方はすっ飛んだな…。


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