0307 【地層の重なりと過去の様子3】断層と褶曲

断層

 城ヶ島の観光橋付近にて。
 泥岩と砂岩の互層ですが、よく見ると、ちょっとずれている場所がいくつかあります。このような地層のずれが断層です。

断層は、地層の周りに地震などで急激な力が加わることで発生します。

断層には力の加わり方により、正断層、逆断層、横ずれ断層があります。

地震本部の画像を引用しました。

それをこのArtecの「断層・しゅう曲説明セット」を使ってみてみましょう。

アーテック 断層・しゅう曲説明セット 94605

新品価格
¥285から
(2023/3/18 17:41時点)

斜めに切れ込みが入っている地層が

両横から押されると、こんな風にズレる。これが逆断層です。

 これに対して両側から引っ張られてできたのが正断層です,

 とよく言われるのですが、冷静に考えてみますと地層を両側から引っ張られたというのなら、地層が2つに切れて離れてしまえばいいじゃないですか。それに地下深く、周囲から押される「圧」はあっても、引っ張られるってどういうことだよ?と思いませんか?

 これは実際は地層は四方八方から押されているのですが、押す力が弱い方向を相対的に「引っ張られる」方向としています。例えば縦方向にお饅頭をつぶしたら横方向に広がるじゃないですか。それを「引っ張る」呼ばわりしているのです。
 

 なお、今回は逆断層、正断層の順に紹介していますが、正逆ってなにかというと、最初地質学の研究が進んでいたイギリスの炭坑で多く見られたタイプの地層を「正断層(normal fault)」と呼んだだけで、本質的に正断層がノーマルな断層というわけではありません。

 そうそう、垂直方向ではなく水平方向にズレる断層が横ずれ断層です。断層の切れ目の手前に立ち、断層の切れ目の向こうのブロックが右に動くように見える場合を「右横ずれ断層」、左に動くように見える場合が「左横ずれ断層」です。

褶曲

一方、城ヶ島の南西部には地層が両側からゆっくり押されてできた褶曲しゅうきょくがあります。

褶曲を、「断層・しゅう曲説明セット」を使って再現してみましょう。

地層の両側から力がゆっくり加わることでできるのです。