※この記事は旧ブログで2019年08月09日に更新していたものの再アップです。
東大の地震研が一般公開をしていました。この日、東大がオープンキャンパスやっていたのですね。
公開講義や研究展示、あと機械工作の加工体験とか、電気工作教室もやっていたのですが、ここでは学生実験と展示物と地震計博物館を紹介します。
学生実験
断層実験
小麦粉とココアパウダーで3層つくり、それを横からゆっくり押していきます。
噴火実験
食紅で色を付けた水あめに、クエン酸と重層の反応を利用して二酸化炭素を発生させることで圧を高め、噴火させます。
弾性波実験
以前、JAMSTECでやっていたのを見たことがありますが、その時は録画を忘れていました。で、この寒天ですが、上層とかそうで濃度が違い、上は1%、下は3%だそうです。それを偏光板越しで見たものをスローで撮影。
展示物
溶岩樹型(三宅島、1983) Lava tree mould
立木の樹幹を溶岩が包み込み、そのままの形で固化したのですが、包み込まれた樹幹は熱でなくなり、空洞になっています。空洞の中には樹皮の模様が残っていることも…。三宅島・阿古の溶岩流先端から採取したものだそうです。そういえば現地でも見ました。
自己浮上式海底地震計
地震計博物館
またえらくマニアックな博物館ですが、さすが博物館と称するだけあってたくさんの種類の地震計があります。
張衡の地動儀(模型)張衡(中国後漢) 132年(陽喜元年) 後漢書
中国の学者、張衡(78-139)が作った地動儀で世界で最も古い感震器です。円筒のまわりを囲む8頭の竜は口に珠をくわえていますが、地震が起きると、地震の起きた方向にある竜の口から珠が離れ、下にいる蛙がキャッチする仕組みです。ただし、 その内部のしくみには複数の説があります。
震度計(左)と嶋式簡易地震計
震度計は揺れが起こった時に、上にある鋼球がいくつ落ちたかで進度がわかります。それぞれの鋼球の下には太さの違う(したがって安定度が違う)軸で支えているので、揺れると軸が細いものから球が落ちていくのです。
簡易地震計は棒が倒れることで地動加速度がわかります。
ユーイングの円盤記録式地震計(模型)
明治時代に東京大学理学部教授として招かれたユーイング(英)によってつくられた地震計。機械式地震計の原型の一つで、波形が記録できる実用的な地震計としては世界最古級のもの。
ウッド・アンダーソンねじれ地震計
アメリカのハリー・ウッド(ハリウッドではない)、ジョン・アンダーソンが設計した、ねじれ振り子を利用した光学記録方式の地震計。ちなみにこの地震計で得られた振幅から、1935年にチャールズ・リヒターが地震の大きさを表す指標(ローカルマグニチュード)を提唱した。これがのちのマグニチュードである。
大森式長周期地震計
SMAC-A型強震計
福井地震(1948)を契機に開発された強震計。最大で1Gまで記録可能。
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