この黒たまごを放置したところ、黄色くなってしまったものを写真に撮らせていただきました。
中は普通の卵です
この黄色は硫黄でしょうが、黒たまごの硫化鉄FeSが分解したのでしょうか。
でも、硫化鉄FeSって結構安定な感じがしますが…
こんな時に使えるのがSDS安全データシート。
硫化鉄(II)のSDSを見てみましょう。
10. 安定性及び反応性
硫化鉄(II),純正化学株式会社,82330jis_J-1,2015/02/16
危険有害反応可能性
湿気により、徐々に分解(酸化)されて硫黄と四酸化三鉄を生成する。
へー。そうなんですか。
つまり、卵の殻を覆っていた硫化鉄が空気中の湿気によって分解されて出てきた硫黄によって、黄色くなったわけですね。
ガッテンしていただけましたでしょうか?
さて、ガッテンさせといて何なのですが、この時の化学反応式が確定できません。
反応物にFeS、生成物にFe3O4 と 3Sがあるわけですが、
そうすると、班応物にはFeSのほか、酸素原子を含む物質が絡んでいるはずです。
3FeS + 4H2O → Fe3O4 + 4H2 +3S
湿気ということで水と反応しているのですが、その結果水素が発生するというのが「本当か?」感を醸し出しています。
もしかしたら一部は硫化水素になったりするのかもしれませんが。
3FeS + 2O2 → Fe3O4 +3S
これなら水素は出ないのですが、結局空気中の酸素との反応で、水は化学反応式に登場しないので触媒みたいな立場になるのかな。
んー、謎が残りました。
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