鉄粉と活性炭の発熱反応の記事で質問がきました。
化学反応式を教えてください
2Fe+O2→2FeOではないらしいんです
そうですね。その化学反応式ではなさそうです。
教科書では銅を燃やすと2Cu+O2→2CuO、マグネシウムを燃やすと2Mg+O2→2MgOというのをやっており、酸化銅はCuO,酸化マグネシウムはMgOとしっかり学習します。
本当は酸化銅は酸化銅(Ⅱ)とよばれるCuOのほか、酸化銅(Ⅰ)Cu2Oという赤~赤褐色の粉末も存在しますが、単体の銅を加熱してできるのは黒色の酸化銅(Ⅱ)だけと考えられます。これは銅を加熱すると、まっ黒になることからもわかります。
ところが教科書ではスチールウール、すなわち鉄を燃やしていながら、酸化鉄の化学式にはふれていません。これは酸化鉄が酸化鉄(II) (FeO) や赤さびでおなじみの酸化鉄(III) (Fe2O3) 、さらに黒さびでおなじみのFe3O4 – 酸化鉄(II,III)とあってややこしいのです。そこで酸化鉄の化学式は中学校では深入りしてはいけない、アンタッチャブルな話題なのです。
そこに気付かずか気づいてかわかりませんが、スチールウールの燃焼の化学式を考えさせて、2Fe+O2→2FeOと教えているケースもあるようです。ただし、参考書などではむしろFe3O4としているところが多く、はっきりとした根拠となる論文などが欲しいところです。ただし赤褐色の酸化鉄(III) (Fe2O3)は色から考えてない、あっても主成分ではないでしょう。
さて、ではご質問の鉄粉と活性炭の発熱反応の化学式ですが、どうなのでしょう。
あえてこちらでは書きませんので、桐灰化学のサイトをご覧ください。化学反応式だけではなく、いろいろなカイロの知識が得られます。
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