2000 【公害防止】大気有害物質特論(3)

大気有害物質特論:ガス吸収及び吸収装置(1)(2012-10-18)

2-1.ガス吸収及び吸収装置

ンもう、毎年出題されています。全部で10問の試験なのにヘタすると2問出ちゃったり。
量が多いので、今回は吸収装置に関する問題だけを取り上げます。

平成24年度 大気有害物質特論 問3
充填塔に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 表面積の大きな充填物を詰めた塔内に液を下部から流し、ガスと並流に接触させる。
(2) 充填物にはラシヒリング、テラレットパッキングなどが用いられる。
(3) ガスの圧力損失には、充填物の種類や大きさが関係している。
(4) ガス流量一定で液の流量を増加させると、充填層内の液の保有量、すなわちホールドアップが増加して、ガスの圧力損失が大きくなる。
(5) ホールドアップが急激に増加し、ガスが液中に分散して上昇するようになる現象をフラッディングという。

充填塔は、塔内に液を上部から流し、ガスと向流に接触させます。正解は(1)
物質移動にしろ、熱移動にしろ、並流より向流の方が効率的。よっぽどの訳ありのケースでもなければ並流を使うことって基本的にないんじゃないかな。そういえば、最近すっかり見かけなくなりましたが、リービッヒ管も向流でしたね。

ガス分散形の吸収装置。頻出です。

平成23年度 大気有害物質特論 問4
有害物質の処理に用いるガス分散形の吸収装置として,誤っているものはどれか。
(1) 段塔
(2) ベンチュリスクラバー
(3) 気泡塔
(4) ジェットスクラバー
(5) 漏れ棚塔

平成20年度 大気有害物質特論 問4
有害物質の処理に用いる液分散形の吸収装置として,誤っているものはどれか。
(1) 充塡塔
(2) 漏れ棚塔
(3) ぬれ壁塔
(4) 流動層スクラバー
(5) サイクロンスクラバー

平成19年度 大気有害物質特論 問3
有害物質のガス吸収処理に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) ガスの水への溶解では、水に比較的溶けにくいガスの場合、ヘンリーの法則が成立する。
(2) 酸素の水への溶解度は、塩化水素のそれよりも小さい。
(3) ふっ化水素の水酸化ナトリウム水溶液への吸収は、化学吸収である。
(4) ガス吸収装置においては、ガスと液体の接触面積を大きくすることが重要である。
(5) 充塡塔は、ガス分散形の吸収装置の一つである。

ガス分散形の吸収装置は4つ。段塔、気泡塔、ジェットスクラバー、漏れ棚塔。正解は平成23年度が(2)、平成20年度が(2)、平成19年度が(5)

次の論点。

平成21年度 大気有害物質特論 問4
一般的な運転条件において,圧力損失の最も小さいガス吸収装置はどれか。
(1) 充塡塔
(2) スプレー塔
(3) サイクロンスクラバー
(4) 流動層スクラバー
(5) ベンチュリスクラバー

平成18年度 大気有害物質特論 問3
液分散形の吸収装置に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 充塡塔では、一般に、塔内に吸収液を上部から流し、ガスと向流接触させる。
(2) 充塡塔におけるガスの圧力損失は、充塡物の種類や大きさのほか、液やガスの流量に依存する。
(3) 流動層スクラバーは目詰まりが起こりにくいので、粉じんを含む排ガスの処理に適している。
(4) スプレー塔は、液中にガスを噴出する方式であり、ガスの圧力損失が大きい。
(5) ぬれ壁塔は、管外からの冷却が容易であり、大きな発熱を伴うガス吸収に効果的である。

平成16年度 大気汚染関係有害物質処理技術 問3
液分散型ガス吸収方式の特徴に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 充塡塔は、構造が簡単で製作が容易である。
(2) 流動層スクラバーは、粉じんを含むガスの処理に適している。
(3) スプレー塔は、ガスの圧力損失が極めて大きい。
(4) サイクロンスクラバーは、液の噴霧にかなりの動力を必要とする。
(5) ぬれ壁塔は、吸収に際して発熱のある場合に効果的である。

圧力損失が最も小さいのがスプレー塔。スプレー塔といえば圧力損失が小さい。ということで、平成21年度は(2)、平成18年度は(4)、平成16年度は(3)が正解。

平成22年度 大気有害物質特論 問3
次の記述に該当するガス吸収装置はどれか。
多孔板塔の一種であるが,開孔率が大きくて越流管がなく,液とガスとは開孔部で向流接触する。構造は簡単であるが高い吸収効率が得られ,空塔速度を大きくとれる。排煙脱硫装置など大形の吸収装置に適する。構造はスケールが付着しにくい利点もある。
⑴ 流動層スクラバー
⑵ ベンチュリスクラバー
⑶ 漏れ棚塔
⑷ 気泡塔
⑸ ぬれ壁塔

これは(3)漏れ棚塔の説明。漏れ棚塔って、なんかいいことづくめだな!

平成17年度 大気汚染関係有害物質処理技術 問4
ガス分散形吸収装置に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) 蒸留装置として使用される段塔は、ガス吸収にも広く使用されている。
(2) 段塔はトレイの形により、泡鐘塔と多孔板塔に分けられる。
(3) 漏れ棚塔では、液とガスは開孔部で向流接触する。
(4) 気泡塔では、円筒形の塔の底部からガスを塔内の液中に吹き込む。
(5) ジェットスクラバーでは、高圧でノズルからガスを噴射する。

正解は(5)噴射するのはガスではなく

大気有害物質特論:ガス吸収及び吸収装置(2)(2012-10-22)

2-1.ガス吸収及び吸収装置
のうち、吸収装置以外の問題を取りあげます。

平成24年度 大気有害物質特論 問2
ガス吸収に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 化学反応を伴わない吸収を物理吸収と呼ぶ。
⑵ 溶解度の大きいガスの場合、物質移動は液側抵抗によってほぼ決まる。
⑶ 吸収塔内での物質収支の関係式を図示したものを操作線と呼ぶ。
⑷ 移動単位数(NTU)は、物質移動操作の難しさを表すものである。
⑸ ガス側抵抗が大きい場合、液分散形の吸収装置を用いるのが有利である。

溶解度が大きいガスの場合、物質移動はガス側抵抗によってほぼ決まります。ということで(2)

平成23年度 大気有害物質特論 問3
有害物質のガス吸収による処理に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 水に比較的溶けにくいガスの場合,溶解ガスの分圧は溶解ガスの液中濃度に比例する。
⑵ 一酸化炭素の水への溶解度は,塩化水素のそれよりも小さい。
⑶ 二酸化硫黄の亜硫酸ナトリウム水溶液への吸収では,二酸化硫黄の平衡分圧はゼロとなる。
⑷ ガス吸収装置は,ガスと液体が大きな界面で接触するように工夫されている。
⑸ 液分散形のガス吸収装置には充塡塔,流動層スクラバーなどがある。

化学反応が可逆的な場合、液組成や温度などで決まる一定の大きさの分圧を示します。ということで(3)

平成21年度 大気有害物質特論 問3
ガス吸収に関する記述中,下線を付した箇所のうち,誤っているものはどれか。
ガスの水への(1)溶解度は,水に対して比較的溶けにくいガス(例えば,酸素,(2)一酸化炭素(3)アンモニア)の場合,(4)ヘンリーの法則が成立する。しかし,(5)全圧及び分圧が高い場合にはこの法則に従わなくなる。

(3)アンモニアは水によくとける気体ってことは中1で学習します

平成20年度 大気有害物質特論 問3
ガス吸収操作に関する記述として,誤っているものはどれか。
(1) 処理コストが低廉である。
(2) 集じん,ガスの冷却など,ほかの操作を兼ねることができる。
(3) 100%近い除去率が容易に得られる。
(4) 付帯的な排水処理施設が必要である。
(5) ガスの増湿を伴うので,排煙の拡散が阻害される。

水などの液体に溶かすガス吸収では、100%近い除去率は難しいです。ってことで(3)
気体の溶解度という存在、つまり水による気体の吸収量には限りがあると考えれば、 100%近い除去率は難しいですよね。

平成19年度 大気有害物質特論 問4
ガス吸収における二重境膜説に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。
気相と液相の接する(1)界面に沿って、ガス側にも液側にも乱れのない薄い境膜が形成され、物質移動を(2)促進する。この境膜内の物質移動の(3)推進力はガス本体と界面の被吸収物質の(4)分圧の差、及び界面と液本体の溶質の(5)濃度差である。

境膜内での被吸収物質の拡散は遅く、物質移動の抵抗になります。つまり正解は(2)
境膜ができることでガスと液が完全に分離して接触しないわけだから物質移動はできにくくなるよね。

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