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0932 【水溶液とイオン10】酸・アルカリ(1) 酸とアルカリの性質

一つ大きなヤマが解決した「化学変化とイオン」は、新しい章に入ります。

リトマス紙の色を変える酸性やアルカリ性の水溶液については、小学校でも学習しました。
この水溶液の酸性、アルカリ性っていうのは、実はイオンが一枚かんでるのです。

大きな課題:酸性・アルカリ性はイオンとどのような関係があるのだろうか。

これも壮大な課題ですので、解決には段階を踏む必要があります。

まずは小学校の復習を兼ねて、肩慣らしの課題です。

課題:酸性の水溶液、アルカリ性の水溶液はそれぞれどんな性質があるのだろうか。

[予想]
予想というか、リトマス紙、BTBなど小学校でやっていたのを覚えている人もいると思います。
でも、赤から青になるのが酸性だっけアルカリ性だっけ?とかBTBを加えると酸性とアルカリ性のどっちかで黄色、どっちかで青だったのは覚えているけどどっちだっけ?と2つの答えがわかっていて、どっちがどっちだったかがあやふやになるって、よくありますよね。

これを防ぐために「信号が青だから歩くか(リ)」で青がアルカリとか無理なゴロ合わせとかがあるわけです。ちなみにゴロ合わせは多少無理やり感があるほうが記憶に残りやすいように思えます。きれいすぎる覚え方だと覚え方自体をきれいに忘れてしまいます。

[構想]
これを解決するには酸性の水溶液、アルカリ性の水溶液を用意して性質を調べてみればよいですね。
といっても酸性の水溶液が一つだとちょっと心もとない。たとえば、酸性の水溶液として食酢だけをしらべるとして、「食酢は臭い」ということから、酸性の水溶液は臭い、といえませんよね。実際に炭酸水のように臭くない酸性の水溶液もあるわけですから。
つまり、1種類の酸性の水溶液だけ見ても酸性の水溶液共通の性質か、その水溶液固有の性質化の区別がつかないのです。
とすれば、どうすればよいかわかりますね。
酸性の水溶液(もちろん、アルカリ性の水溶液も)を何種類か用意すればよいのです。

今日は、
酸性の水溶液として 塩酸 硫酸 食酢
アルカリ性の水溶液として 水酸化ナトリウム水溶液 石灰水 アンモニア水 をご用意しました。

これら6種類の水溶液に
(1) 赤・青リトマス紙に水溶液をガラス棒でつけて、色の変化を見る。
(2) 水溶液を試験管に少量とって、BTB溶液を1滴加えて、色の変化を見る。
(3) 水溶液にマグネシウムリボンを入れる。気体が発生するようだったら、それを集め、マッチの火を近づけてみる。
(4) 前やったような感じで、それぞれの水溶液について、電流が流れるかどうか調べる。
ということをやってみます。

ところで今回は、たくさんの種類の水溶液があるので、どの試験管が何の水溶液かがわかるように試験管マーカーというものを使ってみました。

ま、カラフルな試験管サイズの輪ゴム(シリコンゴム)なわけですが、地道にこういうのがあるとないとでは大違い。これでとり違いが防げるならば安いもんじゃないですか。消耗品ではあるけども何回かは使えるだろうし。

ということで、赤:塩酸 ピンク:硫酸 オレンジ:酢酸 青:水酸化ナトリウム 緑:石灰水 黄:アンモニア水 です。

[結果]
(1)リトマス紙

酸性の塩酸 硫酸 食酢 は青色リトマス紙が赤くなりました。赤色リトマス紙は赤いままです。
アルカリ性の水酸化ナトリウム水溶液 石灰水 アンモニア水 は赤色リトマス紙が青くなりました。青色リトマス紙は青いままです。

(2)ブロモチモールブルー溶液(←突然の略さない名称)

を1滴ずつたらしたら、

酸性シスターズは黄色、アルカリ性ブラザーズは青になりましたとさ。

(3)マグネシウムリボンを加える
マグネシウムリボンをくわえると

酸性シスターズからは泡がジュワーッと。その気体をためてマッチでポン!

一方のアルカリ性ブラザーズは何も変化がありません。

(4)電流が流れるか
これがですねぇ、奥さん、なんと6種類全部ついたんですよ~。

[結論]
酸性の水溶液の性質
・青リトマス紙を赤くする
・BTB液を黄色くする
・マグネシウムと反応して水素を発生する。
・電流を通す

アルカリ性の水溶液の性質
・赤リトマス紙を青くする
・BTB液を青色くする
・電流を通す

ってことで「酸性の水溶液、アルカリ性の水溶液はそれぞれどんな性質があるのだろうか。」って課題に正対した結論が出ましたね。これにて一件落着!

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