パルミチン酸 CAS 57-10-3
CH3(CH2)14COOH 別名 n-ヘキサデカン酸、セチル酸
木ろうおよびパーム油中に多く含まれる白色鱗片状の結晶。融点 63℃,沸点 390℃。
セッケン,グリース,化粧品などの原料として利用。
SDSを見ても他に特筆すべきこともないので、中学理科での用途である、パルミチン酸の融点を測る実験をみていきましょう。
15mmの試験管にパルミチン酸を入れて温度計をさし、
15mmの試験管を18mm試験管に入れます。当然、両者の間にはすき間ができます。
この二重になった試験管をお湯の入ったビーカーに入れ、そのビーカーを加熱します。
つまり、すごーく間接的にパルミチン酸を温めるというわけです。
1分ごとに温度を測り、グラフにしてみました。
60℃をわずかに超えたところで平らなところがあります。ここが融点です。
祐天寺融点の時は、固体と液体が混じっています。
ここで道具を片付けてその日の実験は終えたたのですが、
翌日、そうだ!と思ってもう一度実験。
液体になったパルミチン酸を放置してみます。さてどうなるか。
今度は60℃を切ったところが融点になりました。ちょっと低い感じがします。
そこで、温度計を氷水に入れてみたら-0.5℃ほど。温度計の器差があったようです。この調整のために実験データを0.5℃ずつ加えれば、加熱時とほぼ同じです。
液体から結晶になったパルミチン酸
液体のパルミチン酸。これを放冷していくと、やがて凝結し、結晶が出てきます。
それをタイムラプスで撮影してみました。ご覧ください。
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