1506 ハイテク機器だけがメディアじゃない!  (『理科の教育』2010年10月号)

この記事は、旧ブログで2010年に更新されたものを移行させたものです。

事前予告(2010-08-09)

日本理科教育学会が編集、東洋館出版社が発行する『理科の教育』。

 2010年10月号の特集テーマは「思考を深め表現を豊かにするメディアの活用」。その中でメディアの活用の実際とその課題(出力系)というお題で3ページ(5000字弱)の原稿を書くと。ちなみに(入力系)もありますが、それは他の人の担当。

 さて、出力系なので発表活動を題材にしました。

 発表というと、一見、観察、実験の結果を分析して解釈する能力や、導き出した自らの考えを表現する能力の育成に深く関わる気がしますが、現実的には、発表者は原稿を棒読みし(あるいは自分の発表に自己陶酔し)、聞き手はその中身をよく理解しないまま、とりあえず発表が終わったら拍手して終わる…という、まるで2次会のカラオケのような意味もなく時間だけが過ぎていく感あふれる発表って、みかけないでしょうか。とくに多人数が順番に自己紹介していくときとか。

 そこで単に発表者の行為として「伝える」だけでなく、聞き手に「伝わる」ことを念頭に置いた発表を目指し、そのためにメディアはどう活用するのかを、「地球と宇宙」単元での実践を例に考えていきます。

 詳しくは『理科の教育』10月号で。

事後紹介

『理科の教育』10月号が送られてきました。
特集は思考を深め 表現を豊かにするメディアの活用

この中で、メディア活用の実際とその課題(出力系)の事例として
ハイテク機器だけがメディアじゃない!-天体の動きの「伝わる」発表を目指して-
と言う原稿を書きました。

メディア活用ってのはあくまでも理科学習の「目的」でなくて、単なる「手段」でしょ。なので、はじめにICTありき、それをどう活用しようかというやり方は変だよね。理科学習の目標を達成するためにどうしようか…その一つにICTもあるでよ、っていうことだよね。だから場合によってはICT等のハイテク機器を使わないという選択肢もありうるはずなんじゃね?という主張です。

メディア活用=ICT活用 ともいえる雰囲気をわかっていながら、「ハイテク機器だけがメディアじゃない!」という思いっきり空気を読まない原稿で勝負に出ました。

反発も予想されますが、それ以上にご理解いただける方は多いに違いない、そんな勝算はあってのことですが、そもそも偉い先生もいっぱい読んでいる雑誌で王道のICT活用を外して「色物」に走るとは、私もずいぶん厚かましくなったものですね。。。

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