スピーチジャマー→音の伝わり方(2012-11-04)
「ニュースとつながる理科のツボ」前回はノーベル賞だったので、今回は対抗してイグ・ノーベル賞。といってもイグノーベル賞の授賞式は9月に終わっていて、ニュースとしては遅いんだよな…。
イグノーベル賞はここ数年日本人の受賞が続いている。そして今年も。
なので、今回の理科のツボでは、今年の受賞テーマの「スピーチジャマー」を題材に音の伝わり方・音の伝わる速さについてみてきたのでした。
目指すところは、音は 音源→空気→鼓膜 と振動で伝わっていく、というところです。それは以前やった音の実験教室でも同じことですね。
で、新聞に載った実験の写真は今回撮影したものです。
==余談ですが==
昨年度まで毎月上野の国立科学博物館でやっていた「夢・化学-21 わくわく理科・実験教室」は、今年度は微妙に規模縮小ということで、隔月で科学技術館で行われています。テーマも化学ものオンリーとなりました。ちなみに私は、実施回数が減ったためにリストラ早期退職となりました。。。
==余談でした==
SpeechJammer:聴覚遅延フィードバックを利用した発話阻害の応用システム
SpeechJammerLite (無料)
地震予知→地震のおこるしくみ(2012-11-18)
朝日中学生ウイークリーで連載中の「ニュースとつながる理科のツボ」、今日のテーマは地震予知。日本では地震学会が「地震予知」という呼称を見直すと決めたことや、イタリアでは地震予知を外したた科学者らに有罪判決というハプニングがあり、取りあげてみました。
今回はローテーション的に地学分野、それも気象や天体はすでに扱ったのでできれば中1「大地の変化」のところから…と思って最初は、ロシアで11歳の少年がマンモス発見というニュースを取り上げて、標準化石や地質年代の話でもしようかと思ったのですが、これが日本ではイマイチあまり大きく報道されていないのです。あの朝日新聞がスルーしたみたいで、少なくとも朝日新聞デジタルの無料記事には掲載されていません。「100年に一度の発見」らしいのですが、その割には扱いが小さいのです。まさかねつ造とかガセの疑いがあるというわけではないですよね。森口尚史氏のニュースがあったので、つい疑ってしまいます。
でも、地震予知のニュースが続き、これもまた中1地学ですので、ちょうどうまい具合に…という感じです。
+ + +
原稿作成段階で話題になったのが、「岩盤」と「岩板」の使い分け。
具体的には、
プレートとは、地球の表面をおおっている厚さ約100km の岩盤です。
という一文があり、そこの「岩盤」は「岩板」ではないのか、というご指摘。
なるほど。今まで意識していなかったな、特に「岩板」という言葉は、使っていなかったな…ということでちょっと調べてみた。
まずお約束のオンライン学術用語集では「岩盤」は18個も引っかかっても「岩板」はまったくない。
英語を調べてみると、
岩盤…rock
岩板…rock plate
どうも「岩盤」は物体(材質)をさし、「岩板」は板状の「岩盤」ということになる。
そうなると結論はきまった。
プレートとは、地球の表面をおおっている厚さ約100km の岩盤です。
ここで「地球の表面をおおっている厚さ約100km」というのが、水平方向では何千km、下手すりゃ10000km超えるところもあるというような、えらく大きいスケールですが「板状」の説明です。
したがってこの文は「プレートとは板状の岩盤です。」ということになります。
もしここを「岩板」にしてしまうと、「板状の岩板」となってしまい「馬から落馬する」のパターンですよね。
ということで「岩盤」を推しました。
結局、文中のほかの部分でも「岩盤」が何カ所か出てきたので 紙面には
地球の表面は、プレートとよばれる厚さ約100㎞の板状の岩石でおおわれています。
ということになりましたが。
+ + +
今回、参考にしたサイト↓
マンモスのニュース
ロシア北部の11歳少年、「世紀のマンモス」を発見


コメント