2002 【公害防止】大気有害物質特論(5)

大気有害物質特論:特定物質の性状(2012-10-29)

3-1.特定物質の性状

これも毎年必出。2問出る年もあります。もっとも範囲も広いからな…。

平成24年度 大気有害物質特論 問6
水に溶けると酸性を示す特定物質として、誤っているものはどれか。
(1) シアン化水素  (2) 硫化水素  (3) ピリジン  (4) 二酸化硫黄  (5) フェノール

これは高校化学。ピリジンは水に溶けると弱いアルカリ性を示します。正解は(3)

平成23年度 大気有害物質特論 問7
空気と爆発性の混合気を生じない特定物質はどれか。
⑴ アンモニア ⑵ ホルムアルデヒド ⑶ 硫化水素 ⑷ 二酸化窒素 ⑸ ベンゼン

平成18年度 大気有害物質特論 問5
爆発性の混合気を生じない特定物質はどれか。
(1) アンモニア  (2) ホルムアルデヒド  (3) シアン化水素 (4) 一酸化炭素  (5) 二酸化硫黄

平成16年度 大気汚染関係有害物質処理技術 問6
爆発性の混合気を作らない特定物質はどれか。
(1) ピリジン (2) 一酸化炭素 (3) ホルムアルデヒド (4) ホスフィン(リン化水素) (5) クロロ硫酸

 爆発ってことは酸化するってことです。ということはすでに十分酸化しているものはこれ以上酸化できない、つまり爆発しないと考えられます。NO2とかSO2とか、HSO3Clって…Oが多いですね。つまり、そういうことです。正解は平成23年度が(4)、平成18年度が(5)、平成16年度が(5)
 関係ないけどクロロ硫酸ってケロロ軍曹みたいですよね。

平成22年度 大気有害物質特論 問6
次の記述に該当する特定物質はどれか。
常温で無色,液体密度 1001.5kg/m3(0℃),沸点 19.4℃であり,耐圧容器に詰めて液体として取り扱われる。空気に触れると白煙を生じる。不燃性で爆発性もないが,金属と反応して水素を発生し,これが爆発の原因となることがある。
⑴ 一酸化炭素 ⑵ シアン化水素 ⑶ ふっ化水素 ⑷ 塩化水素 ⑸ 二酸化硫黄

金属と反応して水素を発生→酸かな…という推定もありますが、「耐圧容器に詰めて液体として取り扱われる。空気に触れると白煙を生じる」ということでHFできまり。正解は(3)

平成21年度 大気有害物質特論 問7
常温において,水に対する溶解度が最も小さい特定物質はどれか。
(1) 塩化水素  (2) フェノール  (3) メタノール (4) 硫化水素 (5) 二酸化硫黄

(1)水に溶けたらおなじみの塩酸。(2)大気中から水分を吸収して液状になるくらい水に溶ける。(3)エタノール、メタノールは水に任意の割合で混ざり合う(無限に溶ける)。(5)水に溶けると亜硫酸。(4)卵の腐った匂い、すなわち硫化水素の異臭のする川や温泉もあるよね。つまり水には溶けにくいってことさ。正解は(4)

平成20年度 大気有害物質特論 問6
次の記述に該当する特定物質はどれか。
沸点 46.2°C の無色~淡黄色の揮発性液体であり,引火点は-30℃と低い。蒸気の空気に対する比重は 2.64 であり,爆発性の混合気を生じる。
(1) ベンゼン (2) 二硫化炭素 (3) ピリジン (4) 塩化カルボニル (5) 黄りん

空気の分子量は28.8。その2.64倍は76。分子量が計算できる人はそんな攻め方も可ですが、もしかしたらバナナでくぎは打てないかもしれませんが、-30℃という十分に低い引火点はこの試験的にはCS2の最大の特徴では?正解は(2)

平成19年度 大気有害物質特論 問6
次の記述に該当する特定物質はどれか。
刺激臭を持った気体である。反応性に富み、また重合しやすい。気体密度1.34kg/m3N、空気に対する比重は 1.04 である。空気との混合物は極めて爆発性が高く、特定物質の中で最も爆発限界が広い。
(1) シアン化水素  (2) ホルムアルデヒド (3) ふっ化水素   (4) 塩化水素   (5) ホスフィン

空気の分子量は28.8。その1.04倍は30。分子量が計算できる人はそんな攻め方も可ですが、特定物質の中で最も爆発限界が広いはというのはHCHOのチャームポイントだよね。よって正解は(2)

平成18年度 大気有害物質特論 問6
次の記述に該当する特定物質はどれか。
引火性・爆発性はなく、水と反応して CO2 と塩酸を生じる。漏洩箇所にアンモニア水を湿した紙を近づけると白煙を生じ、水酸化ナトリウム水溶液には極めて速やかに吸収される。
(1) 塩化水素 (2) 塩素 (3) ホスゲン (4) クロロ硫酸 (5) 五塩化りん

これは、あの物質だと覚えていればそれでよいのですが、消去法で行きました。水と反応して CO2 と塩酸を生じる、ということはその物質にはCとClがあるはずです。HとOはわかりません。しかしそれ以外の元素はないはずです。そう考えると、(1)のHClはCがない、(2)のCl2もCがない、(4)のHSO3Clは余計なSがあるしCはない。そして(5)のPCl5も、PはあるわCはないわ…ということで正解は条件を満たすCOCl2(3)です。
ちなみにホスゲンはクロロホルムが光、熱等により分解して生成してしまいます。陽の当たるところにクロロホルムを置くなよ!絶対に置くなよ!!

平成17年度 大気汚染関係有害物質処理技術 問6
引火点の最も高い特定物質はどれか。
(1) フェノール (2) ベンゼン (3) ピリジン (4) 二硫化炭素 (5) メタノール

(1)79.4℃、(2)-11℃、(3)20℃、(4)-30℃、(5)11℃…ということで正解は(1)。たしかにフェノール以外の物質を眺めるといかにも引火しそうなインカ帝国な雰囲気がありませんか?

平成17年度 大気汚染関係有害物質処理技術 問7
次の記述に該当する特定物質はどれか。
 沸点-85℃の激しい刺激臭をもった気体である。上部呼吸気道への刺激が強く、また目粘膜を刺激する。密度は空気より大きく、不燃性で爆発性もないが、水分が存在すると金属と反応して水素を発生し、これが空気と混合して爆発を起こすことがある。
(1) アンモニア (2) シアン化水素 (3) ホルムアルデヒド (4) 硫化水素 (5) 塩化水素

「不燃性で爆発性もない」で(1)(2)(3)消えた!「水分が存在すると金属と反応して水素を発生し」水に溶けにくい(4)消えた!ということで正解は(5)。「上部呼吸気道への刺激が強く、また目粘膜を刺激する」あたりは他科目で出てきたような気がします…。

大気有害物質特論:事故時の措置(2012-10-30)

3-2.事故時の措置

これも毎年ではないですがかなりの確率で出ています。

平成24年度 大気有害物質特論 問7
事故時に注水が不適当な特定物質はどれか。
(1) アンモニア  (2) クロロ硫酸  (3)ふっ化水素  (4) フェノール   (5) 塩化水素

平成22年度 大気有害物質特論 問7
(特定物質) (事故時の措置)
⑴ ホスゲン 被害を及ぼすと考えられる区域への立ち入り禁止
⑵ アンモニア 多量の水による洗浄
⑶ クロロ硫酸 水酸化カルシウムの散布
⑷ ふっ化水素 炭酸ナトリウムの散布
⑸ 塩素 漏洩している容器への注水

平成18年度 大気有害物質特論 問7
特定物質による事故時の措置に関する記述として、誤っているものはどれか。
(1) シアン化水素の漏洩、飛散の事故では、危険であることを表示し、立ち入りを禁止する。
(2) アンモニアの場合は、多量の水による水洗除去が有効である。
(3) 硫酸の場合は、水酸化カルシウム又は炭酸ナトリウムの散布が有効である。
(4) 液体塩素の溶器からの漏洩の場合、容器への注水を速やかに行う。
(5) 二硫化炭素の場合は、着火源となるものを速やかに取り除き、爆発性混合気を作らないようにする。

塩素やクロロ硫酸にに注水しちゃダメって何度言ったらわかるの!正解は平成24年度が(2)、平成22年度が(5)、平成18年度が(4)
塩素を水に加えたときの反応式は次の通りで、塩酸と次亜塩素酸ができます
Cl2+H2O ⇌ HCl+HClO

クロロ硫酸に水を加えたときの反応式は次の通りで、硫酸と塩酸ができ、しかも激しく発熱します。
HSO3Cl + H2O → H2SO4 + HCl

平成20年度 大気有害物質特論 問7
特定物質の事故時の措置として,誤っているものはどれか。
(1) 特有のにおいを有する物質については,においを嗅ぐことにより漏洩箇所や漏洩の度合いを確認する。
(2) 空気より重い物質は低所を漂うので,拡散が速やかに行える措置をする。
(3) ふっ化水素,ピリジン,フェノールの場合は,多量の水による水洗除去が有効である。
(4) 水酸化カルシウムの散布によって,中和又は吸収できる物質としては,塩化水素,塩素などがある。
(5) 事故時の届出に際しては,事故発生場所,現在の位置,作業内容などを報告する。

「オイオイオイ」「死ぬわアイツ」…絶対やってはいけません。(1)

平成19年度 大気有害物質特論 問7
事故時の措置として、水酸化カルシウム又は炭酸ナトリウムの散布によって、中和又は吸収できる特定物質として、誤っているものはどれか。
(1) ふっ化水素  (2) シアン化水素  (3) 塩素  (4) 塩化水素   (5) 硫酸

特に炭酸ナトリウムのような水に溶けても弱いアルカリ性にしかならない物質は、これまた水に溶けても弱い酸にしかならない物質には効きませんね。正解は(2)

平成16年度 大気汚染関係有害物質処理技術 問7
特定物質が漏えいまたは飛散したときの措置として,正しいいるものはどれか。
(1) 引火、爆発の危険のある物質については、着火源となるものを速やかに取り除く。
(2) 特有のにおいを有する物質の場合は,においにより漏えい箇所や漏えいの度合いを把握する。
(3) 水溶性の物質の場合は,すべて多量の水を用いて水洗除去を行う。
(4) シアン化水素については、吸着剤による処理が一般的である。
(5) 処置に際して、特定物質の危害が避けられる目安として、環境基準濃度がある。

正解は(1)。(2)そりゃ自殺行為(3)塩素やクロロ硫酸に水洗除去は不適。(4)シアン化水素は硫酸鉄(Ⅱ)の水酸化ナトリウム溶液で処理。(5)そういう目的での数値ではないよね。

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