日本化学会については、附属に着任したその年かすぐ次の年に、他の理科の先生の紹介で日本化学会の集まりに参加し、そこから「理科・化学からの提案~「総合的な学習の時間」に向けてパート2」の原稿を書きました。ただ、うっかりその本を処分しちゃったようで、当時の原稿も手元にないし、何書いたかも忘れてしまった…。そのほかにも、書評なんかも書くことになりました。
その他、次にある「定番!化学実験」「わくわく!理科タイム」「家庭でトライ!!」の連載にそれぞれ関わりましたが、2009年に「わくわく!理科タイム」の連載終了を最後に直接化学会に関わることはなくなってしまいました。
ただ、今振り返ると、あの時しぶとく日本化学会に残って、他にも中学プロパーの立場でいろいろ関わっておけば、「化合」がなくならない未来もワンチャンあったのかなという気もしないではないのですが、中理プロパーで肩身の狭い思いをし続けただけだったかもしれません。
って歴史にifは禁物ですね。いろいろ根拠のない妄想が捗ってキリがない。
定番!化学実験
「化学と教育」誌の連載で、高校向けの化学実験の連載が一段落したところで、小中学校版のシリーズをということで、2年間の中で3回ほど、プラス連載終了後に番外編を一つ書きました。
自分と同じような中学校の理科の先生が集まって原稿を書いたり検討する会に参加する形式はこれが初めてで、「修業の場」としては悪くなかったのですが、刊行後、原稿が原因で微妙な目にもあったりもしたので、こういう案件に深入りは避けた方がいいのかなぁ…と思った経験でした。
蒸留でエタノールを取り出す
原稿を書くときにリクエストされることが多々あるのですが、「詳しくない若手の先生でもできるように、ライターの個性を殺してでも、教科書そのままのようなシンプルな内容で書いてほしい」ということが念頭にありました。
そうすると、蒸留実験では枝つきフラスコだろうと思っていたら、枝つきは高いので置いてない学校のことを考えて普通の丸底フラスコで行こう、ということになり、枝つきフラスコはバリエーションの一つとして紹介することになりました。南無。
でもこのシリーズ、同じような実験を紹介する際に参考文献としても拾われているんだよな~。これはこれでありがたいこってす。
水の電気分解
水の電気分解については、昔から水酸化ナトリウム水溶液というヤバイものを使わなければならないのに、操作の内容上どうしても手についてしまいやすい、という問題点がありました。
で、私としては、「水酸化ナトリウムの代わりになる物質はないか」という視点で検討したのですが、硫酸だと相変わらず危ない、なので炭酸ナトリウムや硫酸ナトリウムが考えられるとして、他の論文でも参考文献に取り上げていただいたのですが、あとで炭酸ナトリウム水溶液だとpHが12くらいで水酸化ナトリウムほどじゃないけど手放しで安心して使えるものじゃないなとか思っていたら、時代のトレンドは電解質ではなく電気分解装置を変える方に流れて、現在では簡易電気分解装置に水酸化ナトリウム水溶液を入れて使うという方法が定着しています。ま、その方が教材屋さんも儲かるしね。
で、この原稿を書いたときに見つけた電極と電解質に関する文献がむちゃむちゃ詳しかった。
鈴木智恵子・居林尚子,水の電気分解における電極と電解質の関係についての再検討,化学と教育,41,396 (1993)
塩化銅の電気分解
はい、でこちらが、「電気化学にはもう関わらないようにしよう」と思った事象のきっかけとなった原稿です。他にもこの原稿は間違いだ!と鬼の首取ったように言っている人もいるみたいですが、いったいなんなんでしょうね。
生きている理科室 : リスク管理・危機管理編
2年間の連載が終わって、その後は不定期ということになりました。そこで安全面に関して書いたのがこちらの原稿になります。薬品管理をはじめとした安全面に関する原稿を書く機会は、これ以降も結構会ったかと思います。
家庭でトライ!!
2007年に、高校生や中学生に化学に目を向けてもらおうと、「化学だいすきクラブ」というのを立ち上げ、化学の先生向けの「化学と教育」誌に中高生向けの小冊子「化学だいすきクラブニュースレター」というのを発行することにしました。どういう経緯だったかは覚えていませんが、どういうわけだかその編集委員に私が加わることになったわけです。で、家庭でトライ!!という家庭でできる実験を紹介するコーナーを担当しました。
さて、この委員会、あやふやな記憶では委員が10人以上いたと思うのですが、大学や高校(中高一貫を含む)の先生ばかりで、中学プロパーはメンバーの中ではたぶん私だけだったはずです。で、委員会の方向性として中高生に化学に興味をもってもらい、大学は化学系の学科に取り込もう、という狙いもありましたので、どうしてもターゲットは中高生と言いながらも、高校生が中心となってしまいます。それこそエリート私立ではなく、そこら辺にいるフツーの中学生がついていけそうなページは、私が担当した「家庭でトライ!!」くらいだったかと思います。「そうか、つまり君はそんなやつなんだな。」「今日また、君が中学生をどんなに取りあつかっているか、ということを見ることができたさ。」と、エーミールのような気分で会議に参加していました。
まあ私も中学校の立場から積極的に意見を述べたりしたわけでないので、その責任の一端は自覚しておりますが、末端の委員で、そこまでこのプロジェクトに思い入れはなかったことから、1年に1本原稿を書いて、ノルマを果たした、という感じで2年間で委員を辞退させていただきました。
感熱紙の秘密を探る
感熱紙を使った実験は定番の持ちネタの一つです。わくわく理科タイムが原点ですが、この「家庭でトライ!」の他「イラストで見る面白い化学の世界」さらには、「やってみよう科学実験」とあちこちで使いまわしています。
マヨネーズをつくろう
一方、「マヨネーズを作ろう」は「わくわく」と「家庭でトライ」「イラストで見る面白い化学の世界」と原稿では書いたものの、特に実験教室では食べ物で、しかもサルモネラ菌が怖いのでやっていません。。。


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