0237 【光と音09】凸レンズの働き(1) 凸レンズ

凸レンズ

 虫眼鏡のレンズを横から見ると、真ん中が膨らんでいます。
 

 このようなレンズを凸(とつ)レンズといいます。

 ちなみに、老眼用の眼鏡も凸レンズですが虫眼鏡と違い,横から見たレンズの形が曲がっていますが、真ん中が厚く、周囲がうすくなっています。こういうのを凹凸レンズと呼んでいたのですが、真ん中の方がうすい凹レンズなのか、凸レンズなのかわかりにくいということもあってか、最近ではメニスカス凸レンズと呼ばれています。「メニスカス」とは三日月のことです。

 また、中央の厚い部分ですが、ガラスの節約(軽量化)のために、表面の曲がっている部分を階段状に切り取ってつなげたようなフルネルレンズというのもあります。灯台やカメラのレンズ等に使われています。

 いきなりマニアックな話をしてしまいましたが、ここからはよく見かける普通の凸レンズ(両凸レンズ)で説明します。(でもメニスカス凸レンズにしろフルネルレンズにしろ、本質的に同じです)

凸レンズは光を集める

 虫眼鏡でこんなふうに黒い紙を焦がしたりして遊んだことはありませんか。

 虫眼鏡の影のところを見てみると、実物の虫眼鏡のレンズの大きさより、虫眼鏡の影の明るい部分は小さく、かわりに影の面積が大きくなっています。これは、レンズの大きさ分の光がこの小さな点に集まったということです。凸レンズは光を集めるのですね。

 では、太陽光のような平行な光を、凸レンズに通すとどうなるでしょうか。実験してみました。
 

 やはり、光が集まりましたね。この、光が集まった点を焦点(しょうてん)と言います。…あ、用語が多いので、次にまとめておきますね。

凸レンズで光はどう進むか

 ひとつ、レンズの軸に平行に入った光は焦点を通る。

ふたつ、レンズの中心を通る光は、そのまま直進する。

みっつ、焦点を通る光は,凸レンズを通ると、軸に対して平行に進む(ひとつ目の逆なので、これはなくてもなんとかなる)