今度は、どんな力があるか、力の種類についてを見ていきましょう。
しつこいようですが、力には一つの力がはたらくには、その力を出している物体と、力を受けている物体の2つの物体が関わっています。この2つの物体が、直接触れ合って働く力と、離れていても働く力があります。
2つの物体が、直接触れ合って働く力
垂直抗力
前回も出て来た、机が物体を押す力。この力が垂直抗力です。
垂直、というのは机の面に対して垂直に働く力ということで、もし机が斜めだったらその斜めの面に対して垂直に働きます。
さりげなくまだ説明していない「力の向き」のことが登場していますが、他にも、重力についてや「力のつり合い」の話を分かっていれば垂直抗力についていろいろ説明したいことがあるんですがね。でも、力の種類のような具体的な話が抽象的な話の後に来るのも中学生にはイメージしにくいですし…。
弾性力
ゴムを引っ張ると伸びますが、のびたゴムを引っ張る手をはなすと、元に戻ります。
この、力が加わって変形した物体が元に戻ろうとする性質を弾性といい、元に戻ろうと働く力を弾性力といいます。
というとゴムやばねなどを思い浮かべる人もいますが、もっと固い金属板などでも弾性はありますし、地震の発生もプレートと呼ばれる厚さ100kmレベルの岩石の層の弾性が深く関係しています。
他にもスポンジの上におもりを置けば凹みますが、おもりを取り除けばスポンジは元の形に戻ります。これも弾性です。
摩擦力
床の上の転がっているボールはやがて止まってしまいます。これは、ボールの転がる向きと逆の向きに摩擦力がはたらくためです。摩擦力は常に物体が運動するのを妨げようとする力で、動いているものを止めようとするだけではなく、すでに止まっているものを動かしにくくするはたらきもしています。
自転車のブレーキも摩擦力でタイヤの動きを止めようとしているものです。
2つの物体が離れても働く力
重力
重力はズバリ地球が引く力です。なのでたとえば「リンゴにかかる重力」というのは「地球がリンゴを引く力」ということになります。
そして重力は地球上のあらゆる物体にはたらき、その向きは地球の中心へ向いています。
人工衛星や月は、地球の周りをぐるぐる回っていますが、その動きには地球の重力が深く関係しています。
磁石の力
磁石といえばN極とS極。NとSは引き合うように力が働き、N極どうし、S極どうしは反発するように力が働きますね。
反発する力を利用したのが次の画像です。
電気の力
冬になると、よく静電気で服がぺったりついたりすることがあるよね。あれが電気の力ってやつです。詳しくは2年で学習しますが、電気には+の電気と-の電気があり、+と-はくっつこうとする力がはたらくのだけど、+どうし、-どうしは反発しようとする力が働きます。こんな例もあります。
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