0071 【物質のすがた07】身の回りの物質とその性質(7) ガスバーナーの操作

 小学校ではデフォルトの加熱器具が実験用ガスコンロになりつつあるそうですが、中学校理科で加熱器具といえば、アルコールランプは使われませんから、ほぼガスバーナーの独占市場で、盤石な地位を築き、ガスバーナーは永久に不滅です!という感じの雰囲気を漂わせています。
 このあたりは、電子天秤にその地位を奪われた上皿天秤と対照的ですね。
 ということで、今日はこのガスバーナーの使い方についてです。

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ガスバーナーの構造

 使い方の前に、ガスバーナーの構造を見ておきましょう。これがわかると操作の理由が見えてきます。
 ガスバーナーを上から見て反時計回りにどんんどんどんどん回してみると、3つの部品に分解されます。
 上部の部品。細長い筒の底はこんな形なんですね。

 中段の部品。中央に穴が貫かれているのがポイント。後で解説しますが、この穴をガスが通っていくんですね~。

そして下段の部品。太い針のようなものがそびえてます。

これが分かったうえでいよいよ操作です。

ガスバーナーの操作

ガスバーナーの操作法を、ガスバーナーの構造から何が起きているかを合わせて見ていきましょう。

①ガス調節ねじ・空気調節ねじが閉まっているかどうかを確認する。
 元栓を開いたらガスが漏れ始めたらちょっと危ないですね。なのでガスや空気が出る状態になっていないかを確認します。
 ちなみにここでねじが動くか(堅くて動かないなんてことがないか)チェックしておくとよいでしょう。火がついてから「空気調節ねじが動かない!」というのも対処に困りますから。

 ねじが閉まっている状態の断面を3つの部品を色別にして示したのが次の図です。

ちょうど下段の部品の針の部分と、中段の部分の太いほうの穴に差し込まれるようになっていています。この針と中段の部品の隙間をガスが通るわけですが、ねじが閉まっていると隙間がないわけですね。

②元栓を開く
 ホースの取り付けを含め、動画にしてみました。動画の後半では閉じるとき、ホースの取り外しもあります。

③コック付きの場合、コックを開く
 ガスバーナーの機種によってコックがあるものとないものがありますが、左が閉じた状態、右が開いた状態です。

④ガス調節ねじを開く

 中段の部品(ガス調節ねじ)を回して開きます。すると、下の部品の針と、真ん中の部品の穴の隙間を通ってガスが流れるようになります。

⑤マッチの火をつけ点火する
 おっかなびっくりでガス調節ねじをあまり回さずに火がつかないってこと、よくあります。また、しばらく使ってなかったガスバーナーを使うとき、ガスが届いておらず、しばらくしてガスの風圧でふっとマッチの火を消してしまうこともあります。斜め下からそっとマッチの火をガスと合流するようにつけるのがうまい付け方。
 ただこの時点では空気は閉じられているため、黄色い炎になっています。

⑥空気調節ねじを回す。
 点火した直後の炎は黄色い炎で、空気が足りない状態です。
 そこで、中段の部品を固定して上の部品だけを回して開くと、両者の間に隙間ができ、そこから空気が入ってくるという算段です。

 火を消すときは 空気調節ねじを閉じる→ガス調節ねじを閉じる→コックを閉じる→元栓を閉じる の順番です。
 つまり火をつけるときは、ガスが流れてくる順番に元栓→コック→ガス調節ねじ→空気調節ねじ となりますが、消すときは先端から順に閉じていくのですね。

ガスバーナーの炎の色
 点火直後ののほおは黄色いです。これはすすが燃えている状態なので、ロウソクのように明るいのですが、温度としては低め。またこの炎でガラス器具などを加熱すると、表面にすすがついて黒くなってしまいます。

 ちょうどいい炎は青い炎。しかしこの炎は消えたのが気づきにくいという危険も伴う、諸刃の剣。素人にはお薦め出来ない。いや、火から目を離さないようにしていれば火が消えたのは気がつきますね。

 空気を入れすぎると、小さい水色の三角形の部分ができ、ボーッとと音がします。下手すると消えてしまうので要注意。

ガスバーナーの操作の動画

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