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1797 枝つきフラスコと温度計の位置

ご質問を承りました。

エタノールの蒸留の実験で

なんで温度計の球部は枝つきフラスコの枝のところにするのじゃ?というご質問。

たしかに問題集などでこの実験の問題があると、かなりの確率で温度計の球部の位置を問う出題があるので、枝の位置だな、というのはかなり有名な話ですが、

言われてみれば、炭酸水素ナトリウムの熱分解の実験で、試験管の口を下げる、とか、蒸留の実験でも火を消す前にガラス管の先を試験管から出しておく、みたいな特徴的な操作はその理由について問われることはよくあるのに、この温度計の位置に関してはそうする理由を問われるを一般的な中学理科の問題集では見かけません。

結局枝の位置に球部をおくことは覚えても、その理由は問われないので、「どうして」と電話猫(のちの仕事猫)になってしまうのでしょうか。

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当然といえば当然ですが、同じフラスコ内でも加熱されている下の方では蒸気の温度は高いですが、上にいくほど熱源から遠ざかるので下がっていきます。いったん蒸気になっても、上の方で温度が下がっていき、沸点より低くなると液体に戻ります。ここでは過冷却とかは考えないものとします。対流もしてるし。

さて、枝の位置に温度計の球部を置くってことは、枝に流れこむ蒸気の温度を測ることができます。
枝に流れた蒸気はこの後冷やされて液体に戻ってしまいますが、枝に流れこむ蒸気の温度が78度、すなわちエタノールの沸点付近のときに、試験管にはエタノールがとりだせます。そこの温度をちゃんと図りたいため、こういう位置になっているのですね。

とはいえ、枝の位置に球部をもってくると、学校にある温度計だと、フラスコの上に無駄に長く飛び出るんですよね…。なんか、なんかなんですよねぇ。

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