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0123 【状態変化1】状態変化と熱(1) 状態変化とは

 小学校では水の三態といって、水は温度によって、固体(氷)、液体(水)、気体(水蒸気)と3つの姿(状態)に変わることを学習しました。

 で、固体・液体・気体ってどんなものかもわかっていて、例えばスライムのような微妙なものをのぞけば固体・液体・気体の見分けがつく人も多いと思います。
 では、固体・液体・気体は何かどう違うか説明できますか。当たり前にイメージができているので、かえって言葉を使った説明はしづらいですね。こんなふうに言われています。
  固体 形や体積が変わらない
  液体 体積は変わらないが形が変わる
  気体 形も体積も変わる
 一方、これにツッコミを入れた「ネコ様は液体」という「カレーは飲み物」を彷彿させるような主張や、世界でいちばん長い実験といわれるピッチドロップ実験のような話題もあり、その点は著書にもとりあげさせていただきました
 そこまでではありませんが、「ガラスは液体
」という言説も、わかっている人にはわかっていただけるのですが、かたぎの人間にとっては衝撃でしょう。

では、水以外の身のまわりにある物質はどうでしょうか。

課題:水以外の物質も、水のように姿を変えるのだろうか。

 いくつかの物質を見てみましょう。(といいたいところですが、手持ちには適切な画像や動画がない…)

 製鉄所では、鉄を約1500℃の液体にしています。
 ミステリーパウダーの実験では、食塩を加熱してもパチパチ飛ぶ程度で変化しませんでしたが、ガスバーナーで気合入れて加熱すると液体になります。その温度約800℃。
 空気を冷やしていくと液体窒素や液体酸素ができます。
 また、ドライアイスは固体の二酸化炭素です。
 ちなみにドライアイスの煙は二酸化炭素では決してなく、周りの空気中に含まれる水蒸気が冷やされて水滴になったものです。

これらの例は、温度が変わると普段の姿(鉄や食塩は固体、窒素や二酸化炭素は気体)、と異なる姿になります。

冷やしていくと 気体⇒液体⇒固体 に
温めていくと  固体⇒液体⇒気体 に その状態が変化していきます。

ただし二酸化炭素のように液体を経由せずに 固体⇔気体 と状態変化する物質もあります。

このように温度によって,固体・液体・気体のような物質の状態が変化することを物質の状態変化といいます。

結論: 水以外の物質も状態変化する。

固体・液体・気体、それぞれの状態変化の名称を次の図に示します。

注2に関しては、実教出版 編修部の「気体から固体への状態変化を何とよぶか?」に詳しい。なお、「昇華」の逆は「凝華」だってさ。

昇華
 ドライアイスは、二酸化炭素が固体になったものであるが、固体から気体になるとき、液体にならないで、固体から直接気体になる。また、気体の二酸化炭素をポリエチレン袋に入れて液体窒素で冷やしていくと、ドライアイスができる。
 このように、液体にはならずに直接固体から気体になることを昇華という。冬に北海道で見られるダイヤモンドダストも、水蒸気(気体)がそのまま氷(固体)に状態変化したものである。衣類の保存に使われる、防虫剤も昇華をするので、服をぬらすことがない。また、食品を凍結させてから真空の中に入れると、中の水分が氷から水蒸気に昇華して食品から取り除かれる。このようにして乾燥させる技術がフリーズドライといわれるもので、インスタント食品や宇宙食をつくるときに使われている。

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