0664 【気象観測01】気象要素1 気象要素にはどんなものがある?
「気象とその変化」に入ります。
「気象とその変化」の気象とは大気の現象です。雨が降ってる、暑い寒い、風が吹いてる、これ全部気象です。
では、たとえばこのブログを見ている今、その場所(室内だったら屋外の)気象は、どう表せばいいでしょうか。
健康診断だと、身長や体重、視力や血圧、さらに血液検査などして赤血球だとかコレステロールだとかいろいろ測りますが、それらのデータによって,その人の体の状態が分かります。このときの身長や体重、視力などは、体の状態をあらわす「要素」とみることができます。それらを集めて、こんな病気になりそうだから気をつけなくちゃなどと、将来の健康状態の予測ができるわけです。
それと同じように、たとえば気温や風、雲の様子などはそのとき、その場所の気象の状態を表す要素となります。気象を表す要素なので気象要素といいます。
それでは、気象要素にはどのようなものがあるでしょうか。
気温…大気の温度。
これは小学校でしっかり学習しましたね。
湿度…空気の湿りぐあい(詳しくはそのうちやります)
日本より気温の高い国から来た人が「日本の夏は暑い」と感じることがあるそうです。
これは私達が「暑い」と感じる要素として気温の他に湿度もあるからですね。
日本の夏は湿度も高いので蒸し暑く感じるのです。
また、湿度によって洗濯物の乾き具合も違いますし、湿度が低いとインフルエンザがはやるようになるので、乾燥しやすい冬になると加湿器を使います。
などなど、湿度も大切な気象要素です。
気圧…空気の重さによる圧力(詳しくはそのうちやります)
温湿度計は日常でもよく見かけますが、気圧はあまり注目されません。
でも、気圧は、雨が降る前に少しずつ下がっていくという特徴があり、ということは気圧が下がったら「雨が降りそうだ」とわかるのです。(どうしてこうなるのか,というのはこれから学習します)
風向…風が吹いてくる方位
※風(空気)がどこからやってきたかであってどこへ行くかではない。
⇒「南風」は暖かい。それは暖かい南から来たからであって、温かい南へ行くからではないよね。
風向が「南」なら「南から」北へ吹く風
※中学理科では16方位で表す
風速…風の速さ。風速をもとに、次の表のように0~12の風力の階級に分けられます。気象庁より
※風向と風力はセットで「北東の風 風力3」のように言います。
※風力が0の場合、風がほとんど吹いていないので、風向はありません。
雲量…全天(空全体)を10として雲の占める面積の割合。0~10の整数で表わします。
降水量…大気から地表に落ちた水(氷を含む)の水の深さ(mm)
ここで、
あれ、「晴れ」とか「雨」とかはないの?
と思った人はいませんか。
「晴れ」や「雨」などは「天気」といって、雲量や降水(雨や雪)などの気象要素を総合した大気の状態をさすので、天気自体は気象要素には含まれません。
たとえば、水滴からなる降水があれば「雨」だし、氷の結晶なる降水があれば「雪」、電光や雷鳴を伴う風雨だったら「雷雨」となります。
そんな感じのものがなにもない場合、雲量で判断します。具体的には
雲量が0~1だったら「快晴」
2~8だったら「晴れ」
9~10だったら「曇(くもり)」 となります。
※「日(2)本晴(8)れ」という覚え方があります。
ただし、これは気象観測用の分類です。
「明日の天気は快晴です」という天気予報はみかけませんね。予報では「晴れ」です。また、たとえ全雲量が9以上であっても「薄曇り(全雲量が9以上であって、見かけ上、上層の雲が中・下層の雲より多く、降水現象がない状態)」で地物の影ができる状態なら「晴れ」に含まれます。
天気予報での「晴れ」と気象観測上の「晴れ」は微妙に異なるのです。
中学理科のレベルでは気にする範囲ではないですが、一般的なイメージと違和感をもつ人もいるかもしれないので触れておきました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません