うすい塩酸とうすい水酸化ナトリウム水溶液をまぜて、中性になった液を蒸発乾固させると塩化ナトリウムの結晶が生じました。
では、例えば、塩酸にたくさん水酸化ナトリウム水溶液を入れて青くなった状態を考えてみましょう。
BTBで青くなっているからアルカリ性で、OH-の仕業だということはわかるでしょうが、この液体は最初は塩酸でした。酸性のもとであるH+がありました。でも今は黄色くありません。どうしてでしょうか
1. H+ はもうこのビーカーからなくなってしまった。
2. H+ は最初の塩酸と同じだけ存在するが、OH-の方が量が多いため「BTBを黄色くする」という性質が隠されてしまっている。
の2つの仮説が考えられそうです。
どちらが正しいかは、前やった電気泳動でわかりそうですね。
タコ糸にこの青くなった液を湿らして、青リトマス紙で同じように実験すれば、
1. なら H+ がないので何も起こりませんが
2. なら H+ が陰極側に引き寄せられ、OH–と分けられるので、陰極側が赤くなるはずです。
で、やってみると、やはり何も起こらないはずです。たぶん。(←実験やってません)
だとすると、H+ はどうなってしまったのでしょう。
そういえば、アルカリ性の正体はOH–でした。
この二つを合わせると…
H+ + OH– → H2O
水になるではありませんか!
こうなると酸のH+もアルカリのOH–も消えてしまいます。つまり、酸やアルカリの性質を打ち消しあうわけです。
このように酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜると、水素イオンと水酸化物イオンが結びついて水をつくり、酸・アルカリの性質を打ち消しあいます。この反応を中和っちゅーわけだ。
酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜると、その性質は互いに打ち消しあう。
あれ?これ、昨日示した課題
課題:酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜると、その性質はどうなるだろうか。
の答えじゃん、アゼルバイジャン!これにて一件落着…と。
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