方位と時刻について扱ってきましたが、これらがわかると、いよいよ、苦手な人の多いこんなタイプの問題がクリアできます。
例題1 真夜中に火星が南の空に見えた。このときの、太陽、地球、火星の3つの天体の位置関係を表している図は、次のうちどれか。
(昭和59年東京都・2-問4)
地球の真夜中に南の空はどちら向きになるかをきいています。
なので、
①「真夜中」は地球上のどこだ?
②その位置での東西南北はどうなってる?
というステップで考えていきます。
そこでまず、太陽と地球の位置から、地球の真夜中の位置を確定します。
図では地球の下?に太陽があるので、下半分が昼、上半分が夜ということになり、真夜中は図でいうと、地球の上側に当たるところです。
次に真夜中の位置から方位を考えてみましょう。
地球の円の中心が北極点なので、真夜中の位置からは北は下向きとなります。
ということは南向きはその反対側ということになり、図から見て、地球の上側に火星があればよいということになります。
つまり、選択肢でいうとアですね。
お分かり頂けただろうか…では次の例題2をやってみましょう。
例題2
Aさんは、東京で、晴れた朝の6時ごろ、西の空に月を見た。右図は地球と地球のまわりを公転する月の位置を模式的に示したものである。 Aさんが見た月の位置として適切なのは、右図のア~エのうちではどれか。
(平成13年東京都・2-問2)
地球の朝に西の空はどちら向きになるかをきいています。
「晴れた」というのは、曇っていて月が見えないとかいうシチュエーションを排除するだけなので、スルーして結構です。
なので、
①「朝」は地球上のどこだ?
②その位置での東西南北はどうなってる?
というステップで考えていきます。
まず地球上の朝の位置。
左側から太陽の光が当たっていますので、朝は図でいうと地球の上側になります。
では、朝の地球での北はこうですから、
西の向きは、というと、図の右側になります。
ウとエで迷う人もいるかもしれませんが、ウの位置だと、朝の位置からは見えないところです。
ということで、正解はエになります。
慣れてくると「朝、西の空」と聞いただけで、朝に太陽があるのは東側ですから、その反対側ということで「あ、太陽の反対側だな」とわかり、丁寧に時刻と方位を考えるステップを飛ばして答えを出すことができます。


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