0004 【生物の観察と分類の仕方2】生物の観察(2) ルーペの使い方
同じ観察器具でも例えば顕微鏡の場合は、各部の名前や操作法、注意点などがいろいろあるのですが、それに比べるとルーペはシンプルです。
でも、シンプルだからこそ、真正面からルーペの使い方をきかれると「あれ、どうだっけ?」と自信をもって答えられなかったりします。ルーペの使い方を確認しましょう。
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確認!ルーペの使い方
ルーペを目の前になるようにもち、
観察するものが動かせるときは、見たいものを動かしてピントを合わせる。
観察するものが動かせないときは、ルーペを目に当てたまま、自分が前後に動いてピントを合わせる。
小学校の「虫めがねの使い方」では、動かせないものを観察するときに、虫眼鏡を動かす、という指導をしていました(今も一部残っているかもしれません)。これは小学校で使う虫眼鏡は低倍率でレンズの直径が大きいので、虫眼鏡を目から離したところでピントを合わせても使えるのでこうなっていました。
ただ、中学のルーペは、小学校で使った虫眼鏡に比べると、直径も小さく焦点距離も短い、そして倍率が高いものです。そのため、目の近くにおいて使わないと観ることができません。
近年、小学校・中学校の接続や連携が進みつつあるので、使い方を中学校のルーペの使い方にそろえるような流れがありますが、小学校の一部の教材には、虫眼鏡の方を動かす、という説明がまだ残っているものもあります。
眼鏡は前後に動かさない
これだけといえばこれだけなのですが、本当にこれだけならばわざわざこのブログでとりあげません。この「ルーペの使い方」を時間がたてばどうだったっけとあやふやになる暗記ではなく、いつでも正しく使える(答えられる)ようにしたいもの。そのための指導法を考えておきたいとところです。
眼鏡をしている人、いますよね。実は私もその一人です。
で、眼鏡をしている人が小さいものを見ようとするときにどうしているか。
たとえば、手に持って読んでいる本の文字がピントが合わず見づらかった。そのとき、本を動かしますよね。ところが、壁に貼られたポスターのように、相手を動かせないものの場合は、自分が近寄って見ることになります。
いずれにしろ決してしないのが、眼鏡を動かすこと。眼鏡はいつも目の前1~2cmってところでしょうか、そこで固定されています。眼鏡は顔の一部ですからね。
ルーペを使った観察も同じです。相手が動かせるなら相手を動かし、動かないものなら自分が動く。決してルーペは目の前から離さない。
ふだん使わないルーペで考えるのではなく、いつも使っている(人がどうするかが容易に想像できる)メガネで考えれば、きっとよくわかってもらえます。
太陽は絶対に見るな!!
ところで、ルーペでは「太陽(直射日光)を見ちゃいけない」というのも大切な注意事項。
というか、ルーペや顕微鏡、望遠鏡のような光学系機器の注意事項としてのド定番ですね。そもそも、肉眼で直接見ること自体がアウトです。太陽を直視することで紫外線を含む太陽の強い光線が目に入り、視力低下や失明などの危険性があります。
日食網膜症、日光網膜症。日光網膜炎、太陽性網膜炎などと呼ばれています。
観察中や観察直後はよくっても、数時間後~数日後に症状が出現する場合もあるのでこわいところです。脅かすわけではありませんが、症例を一つ。3つのリンクは同一の事例を紹介しています3(3つ目は英語の論文)。
①日食の観察で網膜に三日月形の傷、NYの女性の症例
②観測用眼鏡なしで皆既日食を見た女性の網膜に穴
③Acute Solar Retinopathy Imaged With Adaptive Optics, Optical Coherence Tomography Angiography, and En Face Optical Coherence Tomography
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