スケッチの視野の円はかくのか?
知り合いの理科の先生から以下のような趣旨の質問メールが来ました。
双眼実体顕微鏡でタンポポの一つの花を観察してスケッチします。一視野では花全体がうつらないので、シャーレに花を入れ、顕微鏡をのぞきながらシャーレを動かして、一つの花の全体をスケッチします。
このとき、視野の円を描かないことになってしまいますが,スケッチのかきかたとして間違っていないでしょうか。
また観察倍率については書くべきでしょうか、それともルーペの観察のときのように不要でしょうか。 (注)実際のメールはもっと丁寧な文です。
このとき、視野の円を描かないことになってしまいますが,スケッチのかきかたとして間違っていないでしょうか。
また観察倍率については書くべきでしょうか、それともルーペの観察のときのように不要でしょうか。 (注)実際のメールはもっと丁寧な文です。
実は私もタンポポのスケッチはこのやりかたをしています。ピンセットで動かすと形が変わっちゃうしね。
「正確にかく」ことが第一
理科のスケッチは「正確にかく」ことが最大のポイントと考えます。汚いものの場合、美術のスケッチならそれを美化することが芸術なのかもしれませんが、残念ながら科学的な記録なので、汚いものはキレイにかいてはいけなくて、正確に汚くかくことが求められるのです。
正確にかくためには、しっかりモノを観なくてはいけません。しかし意外にこれが集中力を使う。なので、みたい部分は全力で見てスケッチする代わりに、どうでもいい部分はかく必要がない、これがスケッチのかき方の神髄ではないかと考えます。
とすると、視野の円にタイなど腕もいい部分は動かさない光学顕微鏡でのスケッチでもかく必要はないといえるでしょう。
倍率ドン!さらに倍!
また、双眼実体顕微鏡の場合、水中の微生物の観察のときに顕微鏡を使うときと違い、接眼レンズや対物レンズを取り替えるということはめったになく、倍率が事実上固定されているので、あまり倍率を気にしない感じがします。だから「倍率はかくべきか」という質問があったのだと思いますが、わかるのならかいてもいいのではないかと。。。
ちなみにルーペを使うときに倍率をかかないのは、同じルーペでも物からルーペのまでの距離・眼からルーペまでの距離が変われば倍率も変わるので、単純に何倍と書けないためでしょう。
返信
そんなことをまとめて、回答してみました。
明確なルールのようなものはないかもしれませんが、視野の円は描かないことになっていたと思います。
理科のスケッチで大切なことは「見たものを正確にかくこと」。もっとも見たい部分をしっかり見て正確にかくことに集中しよう。逆に言うと、何でもかんでも視野にあるものをかく必要はない。というような指導をしています。
観察倍率は接眼レンズと対物レンズに倍率がかいてあり、容易に計算できるので記録してよいと思います。
理科のスケッチで大切なことは「見たものを正確にかくこと」。もっとも見たい部分をしっかり見て正確にかくことに集中しよう。逆に言うと、何でもかんでも視野にあるものをかく必要はない。というような指導をしています。
観察倍率は接眼レンズと対物レンズに倍率がかいてあり、容易に計算できるので記録してよいと思います。
でも、わざわざMLではなく直メで生物専門でない私に質問が回ってきたのか、謎は残りました。もっと詳しそうな先生はいっぱいいらっしゃるのに…。じゃあ化学なら専門だから自信を持って答えられるかというと(以下略
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