2172 尿素・チオ尿素

尿素

尿素 Urea  Carbonyl-diamide  Carbamide  Carbonyl diamide  Diaminomethanone  Carbonyldiamine

NH2CONH2 = 60.06  CAS.No 57-13-6
無色~白色の結晶又は結晶性の粉末

 水には極めて溶けやすい(59g/100mL、20℃)。メタノール、エタノールにも溶けやすい。
エーテルにほとんど溶けない。ベンゼンに溶ける。

 高校の理科では生物や化学で登場する機会は多いですが、中学校では「動物の体のつくりと働き」で、肝臓は有害なアンモニアを無害な尿素にかえる働きがあるという話で登場します。確かに尿素のSDSを見ても粉塵の場合の一般的な危険性以外は、これといった危険有害性は記載されていませんから、食塩や砂糖と同程度のリスク、すなわち事実上の無害と言っていいでしょう。

 ドイツの化学者フリードリヒ・ヴェーラーは1828年に、シアン酸アンモニウムNH4OCNから尿素の合成に成功しています。これは、はじめて無機物から有機物を人工的に合成したケースで、「有機物は生命力のない無機質からは生成されない」というベルセリウスの生気説にツッコミを入れ、「有機化学の父」となったのです。
竹林 松二:7. 尿素の合成と生気論 : ヴェーラーの尿素合成は生気論を打ち破ったか(化学史・常識のウソ),化学と教育,35(4) ,332-336,1987
ドイツの切手に現れた科学者、技術者達(18) フリードリッヒ・ヴェーラー

 ちなみに、尿素を160 ℃付近まで加熱すると分解して、アンモニアを発生し、シアン酸アンモニウムNH4OCNになります。

チオ尿素

チオ尿素  別名:チオカルバミド チオウレア  イソチオ尿素 スルホ尿素 1-メルカプトホルムアミジン、メルカプトホルムアミジン スルホカルバミド チオカルボンジアミド
化学式:NH2CSNH2 = 76.12 CAS No. 62-56-6

白色結晶又は粉末

尿素の酸素のところが周期表の一つ下の硫黄に代わっただけの分子なのですが、皮膚感作性の区分1や特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)が区分1(甲状腺)なのをはじめ、いくつか無視できない有害性があります。

ウレタン樹脂の原料として使われます。

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